高輪ゲートウェイシティは、JR東日本が「広域品川圏」と呼ぶ、浜松町駅、田町駅、高輪ゲートウェイ駅、品川駅、大井町駅までのエリアを一体の街として捉える構想の中核に位置付けられている。
広域品川圏の開発の背景にあるのは、今後開業予定のリニア中央新幹線や、羽田空港へのアクセスの良さだ。JR東日本は、この一帯を職住近接の新たな都市圏に育てようとしている。
東京では、三菱地所が丸の内、三井不動産が日本橋、森ビルが港区のヒルズシリーズ、東急が渋谷といったように、ディベロッパー各社が主導する大掛かりな再開発の街づくりが進んでいる。そこに、遅ればせながらJR東日本も参入した格好だ。
ただ、広域品川圏構想がいかに壮大でも、その中核となる高輪ゲートウェイシティに人が集まらなければ、絵に描いた餅になってしまう。高級店をそろえ、文化というコンセプトで集客するだけでは、継続的なにぎわいを生み出すのは難しい。
神戸牛を使った高級牛丼御膳や、無料でくつろげる畳のフロアなど、開業直後は物珍しさで集客できる。しかし、本当に問われるのは1年後、2年後だろう。
ミムレが、日常的に人が訪れる場所になれるのか。モン高輪のような余白のある空間が、都市の新しい居場所として機能するのか。広域品川圏の中核としての成否は、施設の豪華さではなく、いかに人が通い続ける理由を作れるかにかかっている。
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。
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