ダイドーグループHDは、子会社であるダイドードリンコの缶コーヒーを中心とする飲料商品の販売を、自販機に集中させている。それだけに、消費者が飲料の購入に自販機を選ばなくなってきているのは非常に深刻な問題だ。
ところが、ダイドーグループHDの2026年1月期の売上高は約2412億円(前年同期比1.7%増)、営業利益は約42億円(同13.1%減)と増収減益となった。売上高は過去最高を更新しており、営業利益が2023年1月期に約7億円(同84.6%減)と大幅に落ち込んでいたことを思えば、巻き返して高い成果を上げていると言える。
一方で、自販機事業関連資産の減損損失を計上したため、最終赤字は約303億円に上った。前年同期は約38億円の最終利益が出ていたことから、自販機ビジネスの厳しさが一気に表面化した形だ。
ダイドーグループHDの売上高と営業利益が伸びているのは、トルコを中心とした海外飲料事業が好調であることが大きい。子会社の大同薬品工業のOEM(他社ブランド製品の製造)による、栄養ドリンクやエネルギー補給ゼリーなどの売り上げも好調だ。
海外飲料事業の売上高は約653億円(同16.1%増)だが、一方で主力の国内飲料事業の売上高は約1427億円(同3.3%減)となっている。つまり、国内の自販機ビジネスが赤字に落ち込んだのに対して、海外事業などが伸び、グループ全体で営業利益を出していたのである。
しかし、売り上げの約6割を占める自販機ビジネスを疎かにしてはいない。伊藤園と同じく、1台当たりの収益率を重視して不採算の自販機を撤去し、配置を最適化させるための減損損失の計上である。ダイドーグループHDでは約27万台の自販機を保有しているが、今後は不採算の約2万台を撤去する予定だ。ここで改革に成功すれば、今期以降の収益改善も見込めるだろう。
収益悪化が止まらない自販機業界 結局「人手」が必要なビジネスの現実
伊藤園、純利益「75.5%減」 139億円減損が告げる「自販機ビジネス」の曲がり角Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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