吉野家のオンラインショップでは、コラボ丼の並盛サイズを販売した。7月2日から販売を開始したが、1日で売り切れた。そのため、再度、受注生産方式で注文を受け付けた。販売価格は3999円で、1人3セットに制限した。発送時期を10月以降に設定し、場合によっては年明けになると公表している。
過去記事『マクドナルドと吉野家、「おまけ商法」でなぜ差が付いた? 転売ヤー対策に見る両社の違い』でも解説したように、注文と入手に時間差を設けることは転売ヤー対策に効果的だ。転売ヤーは現在の入手価格と市場価格の差で利益を出そうとする。「今すぐ欲しい」という消費者の心理につけ込む考え方だ。だが、数カ月後の市場価格は予想しにくい。コラボ終了後は話題性がなくなり、市場価格が大幅に下がっている可能性もある。
吉野家が2024年に実施した「カービィと吉野家まんぷく大作戦」の第1弾・第2弾では転売ヤーが殺到したため、第3弾では半年後に届ける方式に切り替えた。これにならい、今回の店内飲食に関する企画でも、店舗で渡す方式ではなく、時間差で届ける方式にすべきだっただろう。
アニメやゲームなどのIPとのコラボは宣伝・集客に効果を発揮する。近年のIP人気で外食各社はコラボ企画に依存している。だが、マクドナルドが炎上したように転売ヤーの殺到はイメージの低下をもたらす。目当ての景品が入手できない欠品も顧客満足度の低下につながる。限定品の販売では極端な安売りをせず、時間差で届ける方式を活用すべきである。
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
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