「辞めてほしいシニア」と「残ってほしいシニア」 企業はどこを見ているのか(1/5 ページ)

» 2026年08月27日 08時00分 公開

視聴無料・LIVE配信:
AI時代の経営リスクが分かる「ITmedia Security Week 2026 夏」

photo

  • 開催日:8月31日(月)〜 9月7日(月)
  • 形式:オンラインセミナー
  • 参加費:無料

 早期退職を募集する企業のニュースは、もはや日常の光景になった。2025年には上場企業43社が早期退職を実施し、対象者は約1万7800人に上った(関連リンク)。しかも、実施した企業の約7割が黒字企業だ。

2025年、上場企業43社が早期退職を実施(出典:東京商工リサーチ、以下同)

 こうした募集は、表向きは「対象者を一律に募る自主的な応募」という形をとる。特定の個人に「あなたは応募しなさい」と迫れば、退職強要とみなされるリスクがあるからだ。だから企業は一律に募集をかける。

早期・希望退職募集を実施した企業のうち、黒字が約7割

 しかし企業の内部では、「辞めてほしい人」と「残ってほしい人」の線引きが存在するようだ。

 今回は3000人以上のシニアのセカンドキャリアを支援し、企業側からシニアの人材活用について相談を受けてきた立場から、この分かれ目がどこにあるのか、そして「辞めてほしい側」と見られてしまった人に道は残されているのかを解説する。

表向きは「一律」、しかし本音は分かれている

 前提として、企業は特定の社員を選んで何かを受けさせることを嫌う傾向がある。

 研修一つとっても、対象者を絞って実施しようとすると敬遠されることが多い。「一律でやらないと難しい」という反応が返ってくる。特定の個人を選び出して扱うことは、人事のルール上、慎重にならざるを得ないのだろう。

 早期退職も同じで、あくまで一律の募集という建前を崩さない。「辞めてほしい人」も「辞めてほしくない人」も混ざった状態で募集がかかる。

 ただし、その後の対応は水面下で変わってくるようだ。人事部の悩みとしてよく聞くのは、「優秀な人ほど辞めてしまう」ことだ。残ってほしい人に対しては、事業部単位で個別に慰留の働きかけが行われる。そうしたことも起きていると聞く。

       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

SaaS最新情報 by ITセレクトPR
あなたにおすすめの記事PR