山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
小田急電鉄は4月、全70駅にウェアラブルカメラを導入した。駅係員の胸部に装着して撮影できる小型のカメラで、警備会社への通報機能を備えた機器と併用する。カスタマーハラスメントといったトラブルが発生した際に装着し、駅構内の安全性を高める狙いがあるという。
ウェアラブルカメラは警備業界でも、安全確保や人手不足対策などを目的に使用されている。鉄道業界での導入は、試験運用を除くと珍しい事例だ。取り組み開始から4カ月以上が経過した現在、どのような効果が出ているのか。小田急電鉄の広報部に、導入の経緯や効果を聞いた。
今回導入したのは、ウェアラブルカメラを開発・販売しているLINKFLOW(韓国)の「P3000」だ。同社のボディカメラは米国や韓国の警察での導入実績もある。P3000は148.2度の超広角レンズを搭載し、4K画質に対応。最大約8時間の連続撮影ができ、音声とともに映像を記録する。撮影中は本体に赤いランプで「録画中」と表示される。
小田急電鉄は「約50時間分の録画データを保存でき、それを超える録画データは古いデータから順次消去される」としている。駅長の判断のもと、必要に応じて専用PCにつなぎ、映像を確認する。
導入の背景について広報担当者は次のように回答した。安全性向上や駅係員の安心感などが目的のようだ。
「全てのお客さまに対して等しくサービスを提供し、安心して駅をご利用いただける環境を維持するため、当社ではカスタマーハラスメント対応指針の策定などに取り組んできました。ウェアラブルカメラの導入もその一環であり、お客さまへの適切なサービス提供と安全・安心な駅環境の維持につなげてまいります。また、人手不足が社会的な課題となっている中で、駅係員ひとりひとりが安心して働き続けられる環境を整えたいという観点も今回の導入の目的の一つです」(広報担当者)
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