山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
2010年代まで、iPhoneは7万円前後から購入できた。だが、高性能化によって本体価格が上昇し、円安も相まって最近では10万円超えが当たり前となった。9月10日に発表された最新モデルの「iPhone 18 Pro」は21万9800円からで、同時に「iPhone 17」は1万7000円値上げされ、15万9800円になった。
日本はiPhoneのシェアが5割を超える特徴的な市場だったが、価格高騰を前に「iPhone離れ」が進んでいるようだ。また、他国と比べて中古品を忌避する消費者が多かったものの、最近は中古スマホの需要も高まっている。
日本のスマホ市場は、世界でもまれに見るiPhone一強の市場だ。世界全体のOS別シェアは、iPhoneのiOSが3割、Androidが7割と言われている。日本国内は統計によってばらつきがあるものの、iOSが5〜6割を占めるとされてきた。米国も日本と同じくiOSが過半を占めるが、欧州ではAndroidが6割を占める国も多い。所得水準の低い国では、iOSが少数派だ。
日本でiOSが人気なのは、スマホが普及する初期の段階で、ソフトバンクが率先してiPhoneを販売したためだ。ソフトバンクが2008年にiPhoneを発売したのに対し、ドコモは翌年にAndroidのスマホを発売し、auは2010年に同じくAndroid製を発売した。
iPhoneそのものがブランド化した一方、Android搭載スマホは国内外のメーカー各社が開発しており、人気が分散した。また、2023年に規制されるまで、各社はキャリアの乗り換えや新規申し込みなどを条件に、端末を極端に安い価格で販売する「1円スマホ」を提供していた。名目上の本体価格に差がなかったことも、iPhoneの普及につながった。
だが、近年はiOSのシェアが低下している。調査会社のMMDLabo(東京都中央区)によると、メインで利用しているスマホにおけるiPhoneのシェアは、2023年の50.0%から2025年には48.3%に低下した。格安SIMと呼ばれる安価なサービスを提供するMVNO利用者の間では4割を下回り、価格を重視する層の間ではAndroidが主流となっている。中華スマホであれば2万〜3万円台でAndroid搭載機を購入できる。
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