両社の決算資料からは、業績好調を支える共通項が見えてくる。
(1)「自社工場」で低コストを実現
1つめは、両社とも自社工場を持ち、食材の調達から物流までの機能を自社工場に集約した体制を敷いている点だ。
日高屋は埼玉県・行田工場に製造機能を集約し、品質の向上や均一化を図っている。対する幸楽苑は、福島県・郡山工場と神奈川県・小田原工場の2拠点体制を築き、自社工場での製造機能を生かしたメニュー開発を進めている。
自社工場を持つことで、店舗での調理や仕込み作業を減らし、人件費や教育コストを抑えられるほか、原材料が高騰しても原価をコントロールしやすい。こうした構造が、両社が強みとする低価格戦略を可能にしている。
(2)既存店リニューアルで客数を底上げ
2つめは、両社とも既存店の改装・リニューアルに注力し、客数を順調に伸ばしている点だ。
日高屋は年間25店舗、幸楽苑は同23店舗の改装を実施。いずれも新店だけでなく、既存店の改装・リニューアルによって客数を順調に伸ばしている
今年に入ってからも、既存店の客数は順調に推移している。日高屋は、2026年3〜8月の上期累計で前期比2.6%増。幸楽苑は、同年4〜8月の累計で同7.5%増と高い集客力を見せている。
(3)営業時間を延長
3つめは、日高屋がコロナ禍で短縮した営業時間を延長した点だ。幸楽苑もロードサイド店舗を中心に営業時間を延長し、収益増につなげている。
これら以外に、好調なインバウンド消費に伴って外食需要が堅調に推移するほか、昨今は「空前のラーメンブーム」といわれるほど、ラーメン市場そのものが活況を呈しており、両社にとって追い風となっている。
帝国データバンクによると、中華料理店も含めた「ラーメン店市場」は、2025年度の見込み値で過去最高の8855億円に達した。2027年度にも1兆円台に達する可能性があるという。
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