同社では、2025年からトライアルを実施し、制度の有効性や本業への影響を検証してきた。2回の試験運用では、36件の業務依頼のうち27件でマッチングが成立し、依頼部門、参加社員ともに高い満足度を得られたという。
当初は月10時間と20時間の枠を設けていたが、トライアルを通じて月5時間の枠も追加した。スキルを持つ人に短時間だけ意見を聞きたいというニーズがあったためだ。短時間の枠を設けることで、本業が忙しい社員も参加しやすくなったという。
依頼部門にとっては、外部委託費を抑えられるだけでなく、外部に委託するほどではない小規模な業務にも対応できるようになることがメリットだ。
一方、参加社員にとっては、追加報酬を得ながら本業以外の業務で専門性を発揮できるほか、他部門の仕事や組織への理解を深め、人脈を広げる機会にもなる。3カ月以内の短期案件であるため、参加のハードルも比較的低い。達成感やモチベーション向上にもつながる。
参加社員の上司側については、当初、制度による直接的なメリットは想定していなかった。本業に悪影響がなければ良しとする考えで運用していたが、実際には上司側の満足度も高かったという。参加社員が他部門で得た知見を、自発的に所属部署内で共有するケースなどがあったためだ。部門間でノウハウが広がることも、制度の副次的な効果となっている。
今後は、制度の周知を進めるとともに、運用負荷の軽減に取り組む。
スキルシェア制度のマッチングや時間管理などの運用を自動化し、人事部門が個別に対応する作業を減らすことで、継続的に運営できる仕組みを目指す。将来的には、グループ会社間や海外拠点をまたいだ活用も検討する。
大西氏は「周知徹底も道半ばなので、皆さんに知ってもらって、もっと使っていただきたい」と話した。
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