ご一緒に“最高”はいかが? ボジョレー・ヌーボー販売の舞台裏:コンビニ探偵! 調査報告書(3/5 ページ)
11月の第3木曜日は、ボジョレー・ヌーボーの解禁日だ。解禁日の深夜0時にはカウントダウンイベントがテレビ番組で生中継されるほどの恒例イベントになっている。今回は、ボジョレーを扱うコンビニの現場について調査した。
ボジョレーの発注は“見切り発車”
毎年のように「最高のでき」と言われ続けているボジョレーだが、今年のでき具合はどうなのか。
「ボジョレーの帝王」と呼ばれるフランスの醸造家、ジョルジュ・デュブッフによると、「過去にグレートヴィンテージと言われた2009年を思い起こさせます」「わがワイン人生、最良のヌーボー」だそうだ。
やっぱり……である。いやいや失礼。今年“も”すばらしいできのようだ。
この大げさなキャッチコピーに、コンビニは頼らざるを得ないのである。弁当やおにぎりなどのレギュラー商品とは違い、ボジョレーは前日に発注できる商品ではない。セブン-イレブンは特に表記されていないが、ローソンとファミリーマートは予約期間を11月18日までとしている。ボジョレーは予約商品でありながら、実際は“見切り発車”で事前に発注しているのだ。
あまり知られていないと思うが、コンビニ本部はさらなる見切り発車をしている。どういうことかというと、先にコンビニ本部がある程度の数量を見込んで発注し、その範囲で店舗が発注し、予約のために販促活動をする――という流れだ。
「本部の発注数量を店舗が消化できなかったらどうするの?」。そんな疑問が浮かんだ読者もいるだろう。
そこで登場するのが、あの華々しいキャッチコピーだ。
「今までに最高のできらしいですよ」「醸造家が人生最良とか言っていましたよ」といった感じで、本部が店舗をあおり、店もお客さんをあおるというわけだ。
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