「女性が輝く社会」実現に向けて、私が使命感を持つ理由:経沢香保子の「ベンチャー魂は消えない」(5/5 ページ)
「女性がもっと活躍できる世の中を作りたい」。この思いを胸にずっと走り続けてきた。度重なる人生の困難も乗り越えてきた。なぜならば、私がやらなくてはならないという使命感があるからだ。
カモメのチームでありたい
そうした社会を実現するべく活動しているカラーズを、個性で勝負ができる、楽しくやり甲斐のあるテーマに取り組む、魅力的なチームにしたい。
以前、カモメが空を飛ぶときの話を聞いて、それが心に残っている。
その人が言うには「カモメは、チームで空を飛び続けるとき、先頭のリーダーが入れ替わる。後に続くカモメを導いて、メンバーはそれを手本に三角に連なって飛び続ける」のだという。つまり、カモメは時々に必要なリーダーがメンバーを導きながら、学び合い、美しく、たくましく飛び続ける。私はそのように理解した。
カラーズはそんなカモメのチームのようにありたいと思った。社員それぞれが何かの分野での才能を持ち、時にリーダーとしてほかのメンバーを導いていく。その都度、必要なタイミングとテーマによって皆が多くを学び、チームが進化する。テーマが変わるとリーダーも変わる。そうやって知識や経験をシェアしながらチーム全体が強くなっていくイメージだ。
一人一人がリーダーであり、メンバーである。だからこそ、お互いを尊重し合い、認め合い、自分の個性を磨き上げるような彩り豊かなチームになる。夢と感謝と楽しさを胸に、いつでも社会にさわやかな風を起こすような軍団でありたいと考えている。
ベンチャー魂、再燃
そして、私は、そんな誇らしいメンバーと一緒に、人々の生活を豊かにするために、現実を見つめながら、ひたむきに努力していきたい。
1973年に生まれた私。団塊ジュニア世代、もしかしたら日本で最後の人口ボリュームゾーンの一員になるのかもしれない。そして、男女雇用機会均等法から女性活躍推進まで、最も社会における女性のあり方が変化してきた時代を生きている。
子どもを持つ一人の女性として、20代後半、30代と驚くほど多くの経験をさせていただいた起業家の一人として、今までの感謝の気持ちと、持ち前の明るさを武器に、女性が輝く社会の実現に、これからも楽しみながら貢献していきたい。
まだやるべきこと、挑戦すべきことはたくさんある。私のベンチャー魂は再び燃え上がっている。
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