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早期黒字化も視野に 横浜DeNAベイスターズ、スタジアム買収でどうなる?:池田球団社長が語る(4/4 ページ)
今年1月末、悲願だった横浜スタジアムの運営権を手に入れた横浜DeNAベイスターズ。具体化してから急ピッチで進められたTOB成立までの経緯、これからのビジョンなどを池田社長が語った。
9つのキーワードの中でも池田社長が注力したいのが、「HISTORY(歴史)」である。横浜スタジアムの歴史は古く、1874年に居留外国人のクリケットグラウンドとして着工。1934年には米大リーグオールスターが来日し、ベーブ・ルースとルー・ゲーリックもこのスタジアムでプレーしている。「脈々と受け継がれた歴史を大切にしつつ、既存のスタジアムをどうリノベーションしていくかが重要」と池田社長は強調する。
スタジアム改革の第一弾として、2016年中に外野ライト側スタンド全席や3塁側内野指定席など6035席を“横浜ブルー”に変更する。将来的にはすべての座席のカラーを統一する予定だ。そのほか、内野エリアの名称を1塁側は「BAY SIDE」、3塁側は「STAR SIDE」に変えて、心理的なホーム・アウェイ感を徐々に減らしていく。その初速をつけるために今年、STAR SIDEの一部エリアを横浜DeNAベイスターズの専用応援エリアにする。
球団経営について大切なのは「夢を見せること」だと池田社長は考えを示す。今までは“チームと事業の両輪”が重要だとしてきたが、これからは“経営と夢の両輪”だとする。
「もちろん経営において黒字化は不可欠。ただしそれ以上に、打ち出した夢をどうやって叶えていくのか、それをDeNAは考えていかないとならない」(池田社長)
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