私が愛さずにはいられないパグの話:内田恭子の「いつもそばに本があった」(1/3 ページ)
キャスターの内田恭子さんが愛して止まない犬のパグ。その魅力はどこにあるのでしょうか。実際、毎日一緒に暮らす中で感じたことなどからお伝えします。
内田恭子の「いつもそばに本があった」:
幼いころ両親に読んでもらった絵本、学生時代に読みあさった小説、アナウンサーの就職面接で朗読したバイブル的な一冊、そして今度は自分が親となり子どもたちに本を読み聞かせている――。これまでの人生を振り返ってみると、常に私の傍らには本がありました。
この連載では、日常生活の中で出会った数多くの本たちをエピソードなどとともに、ビジネスパーソンの皆さんにご紹介していきます。連載バックナンバーはこちら。
最近、ペット同伴OKのカフェやホテルが増えています。常にペットと一緒にいて癒されたい、ともに素敵な思い出を作りたい、そうした気持ちを抱く飼い主の方は多いはずです。
そしてつい先日、飛行機の客席に愛犬と一緒に座って旅ができるチャーター便を、全日空が日本で初めて運航しました。このツアーチケットは、発売してからわずか1日半で完売したそうです。愛犬と一緒に空の旅がしたいという気持ち、とてもよく分かります。
そこで今回は、お気に入りの写真集とともに、とことん私のパグへの愛について語らせていただきます。
ご紹介する本は「LIVING WITH PUGS by Katharina von der leyen」(Universe社)。私が好きなパグの写真集の中でも格別です。パグの魅力をこれでもかというくらい引き出した写真と、パグをとことん解説してくれる詳しい文章。パグを好きな人だけ、パグを分かってくれている人だけ読んでくれればいいの、と言わんばかりのパグオンリーの一冊。pug loverにはたまらない作品です。
私がパグにゾッコンになったのは、やはりその外見の可愛らしさから。ブチュッとつぶれたシワシワの顔に、愛くるしいまん丸の目。鼻をブーブー言わせながら体をすり寄せてくるその動作は、癒し以外のなにものでもありません。
作品の中にもありますが、pugというのはラテン語のpugnusという言葉から来ていて、握りこぶしという意味があるそう。それとは別に、18世紀の初めに幅広く人気だったかわいい小さい猿の愛称で、それがいつの間にか犬に使われるようになったとの説もあるようです。どちらも納得のいく説で真相は分からないけれど、それがまたパグのミステリアスな感じにピッタリ。
世の中には「かわいい」について、いろいろな価値観があります。正統派なかわいいが好きな人もいれば、私みたいにブチャイクがかわいくて仕方がない人もいるのです。当時の彼(今の主人)と一緒に犬を飼おうと決めたときも、飼うなら絶対にぶちゃカワのパグと決め込んでいました。本書でも、このブーブーいう生き物の好き嫌いに真ん中はない。愛するか、嫌うかどちらかであると書いてあります。
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