BSスカパー!が、大人気漫画「弱虫ペダル」の“実写化”でこだわったこと:ドラマ「弱虫ペダル」製作会見レポート(2/2 ページ)
人気漫画の実写版となる、連続ドラマ「弱虫ペダル」が、8月26日からBSスカパー!で放映される。7月5日には、キャスト陣と監督が作品を語る記者会見が都内で開かれた。ファンが多い「弱虫ペダル」のドラマ化でBSスカパー!がこだわったこととは?
「いろんな思いがある実写ドラマ化」
とはいえ、ドラマと舞台では必然的に演出が変わってくる。ドラマ版では、キャストが実際にロードバイクで駆け抜ける。プロの指導のもと、太ももがパンパンになるまで練習しているのだという。ドラマ版から初参加のキャストは、特に筋トレに精を出しているのだとか。
自転車も、スポーツサイクル専門店「Y'sRoad」(ワイズロード)の協力を受け、原作を忠実に再現したモデルを用意。登場人物の1人、今泉が乗る自転車ブランド「スコット」には青のモデルはないが、原作に合わせて特注した。物語の序盤で坂道が乗っているママチャリも、今回のための特別製だ。
会見では、キャスト陣の意気込みが口々に語られた。
「舞台版の初期段階から参加している僕たちにとっては、いろんな思いがある実写ドラマ化。でも自分たちにとっては、夢があるとてもありがたい話。キャストに現場で会って、垣根を超えてドラマ化されたと実感した。舞台ではオーバーに演技をしていたがドラマは繊細。表情や筋肉の動きなど、繊細に作り上げられているドラマを楽しんでほしい」(郷本直也/金城真護役)
「舞台の初演の話を受けて初めて原作を読んだときの『ロードレースって楽しいんだな』という新しい思いを、ドラマ版でも抱いていきたい。舞台では演じるうちにキャラクターを理解して演じぬいた。もう一度キャラクターと走れる時間を大切にしたい」(鈴木拡樹/荒北靖友役)
「『弱虫ペダル』という作品の魅力に引き付けられ続けている。この作品に出合えたことは自分の人生にとってすごく大きいし、この出会いを大事にしたい」(植田圭輔/真波山岳役)
プロデューサーやキャスト陣のこだわりが詰まったドラマ「弱虫ペダル」。監督を務めるのは「半沢直樹」「下町ロケット」の演出を担当した棚澤孝義さんも「友情を丁寧に描いた」と語る。
BSスカパー!を運営するスカパーJSATの16年3月期は、加入者数が3期ぶりに純増し、過去最高益となっている。ドラマ「弱虫ペダル」は、好調のスピードをさらに上げられるのか――。同社は、第1話を無料放送するほか、7月に事前特番を放送するなど、既存契約者や新規契約を検討する視聴者に対してアピールする。
関連記事
- “ダメ男を見抜くゲーム”はなぜ生まれた? 恋愛アプリで売上106億円・ボルテージの新機軸
ターゲットを女性に絞った“恋愛ドラマアプリ”で成長を続け、売上高100億円を突破したボルテージ。そんな同社をけん引する一風変わったゲーム「ダウト〜嘘つき男は誰?〜」は、証拠を集めて“ダメ男”のうそを暴くゲームだ。本作は何を目指して生まれたのか、担当者に聞いた。 - 中高生をターゲットにした映画『ずっと前から好きでした。』はなぜヒットしたのか
4月23日から公開している映画『ずっと前から好きでした。〜告白実行委員会〜』は、中高生に人気のクリエイターHoneyWorksの楽曲をアニメ映画にしたもの。“中高生に届ける”ことに特化して考えられた本作をヒットさせるために何を意識したのか。アニプレックスの宣伝プロデューサー相川和也さんに聞いた。 - TBSラジオ「14年10カ月連続聴取率トップ」強さの理由は──「真面目さ」
89期連続、首都圏個人聴取率で首位の座に立ち続けているTBSラジオ。強さの秘けつをインタビューした。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.