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“再び”「ポッキー」が急成長できた理由:売り上げが5年で50億円も成長(3/3 ページ)
横ばい状態が続いていた「ポッキー」の売り上げを5年間で50億円も伸ばしたチームリーダーがいる――。チョコレートマーケティング部の小林正典部長だ。彼はどのようにしてポッキーの売り上げを伸ばしたのだろうか。
雰囲気の良いチームが結果を出す
小林氏はポッキーのほかに、お酒のおつまみ「Cheeza(チーザ)」「CRATZ(クラッツ)」や、「ストレスを軽減する」のコピーでおなじみのチョコレート「GABA(ギャバ)」などのヒット商品をチームリーダーとして手掛けてきた。3000個に1個しか生き残れないという世界で、なぜ“小林チーム”は数多くのヒット商品を生み出すことができたのか。
小林氏は「私が1人でやったものなど1つもありません。結果を出せたのは、チームの雰囲気が良かったから」と話す。
「プロジェクトには困難がつきもの。メンバー同士で言いたいことが言えないチームや、困っているメンバーに声をかけてあげられないようなチームでは課題は突破できないでしょう。誰かが結果を出したらハイタッチで迎えるような一体感が何よりも大切です」
小林氏は、雰囲気の良いチームを作るためにランチや飲み会に必ず部下を誘い、積極的に会話の場を作る。もちろん、無理強いはしない。また、来てくれた部下に対して仕事の話は極力しないようにしているという。
「相談事があれば、仕事の話も2割程度することもありますが基本的にはしません。また、説教や小言を言うことは絶対にしないように意識しています。むしろ、部下から私に対するダメ出しをもらうくらいです。そうして人間関係の質を上げることが大事ですし、メンバーにもそう言い聞かせています。大きな成果は1人では生み出せませんから」
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