全自動衣類たたみ機が創り出す、未来の姿:日本発のイノベーション(2/3 ページ)
洗濯物をたたんでくれるロボットがあれば……。2017年、その願いを実現する製品「ランドロイド」の販売がいよいよ始まる。開発したセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズによると、ランドロイドは私たちの暮らしだけでなく、日本のモノづくり産業を変える可能性も秘めている。
新しい生活スタイルを提案
セブン・ドリーマーズがランドロイドで提案するのは、新しい生活スタイル「ランドロイド・ライフ」だ。ランドロイドを使えば、洗濯物をたたむ時間を家族で過ごす時間や趣味に没頭する時間に使える。また、衣類を散らかすことなく部屋をきれいに保ったり、毎日の家事の習慣を変えたりすることも可能だ。
16年10月に開催された家電見本市「CEATEC JAPAN」では、そういったメッセージとともに、プロトタイプのデモンストレーションを公開。話題を呼んだ。
今年は、初の製品版「ランドロイド・ワン」の予約販売を3月に開始する。ソフトウェアは開発最終段階のバージョンとなるが、サーバとの通信機能により、順次アップデートが可能だという。サイズは幅約87センチ、奥行き約63センチ、高さ約220センチ。価格は未定。
ランドロイド・ワンは、1回で衣類約30枚の処理が可能で、1枚当たり5〜12分かけて折りたたみ、仕分けまでできる。衣類の種類別に仕分けるだけでなく、家族の情報を入力すれば個人別に仕分けることも可能だ。たたむ時間は今後の開発で短縮し、「最終的には1枚3〜5分でたためるようにしたい」(阪根社長)という。
製品版に先駆けて、プロトタイプの「ランドロイド・ゼロ」を先行入手できる会員権を250万円(税別)で販売する試みも始めた。100台限定のプロトタイプを入手できるほか、開発に関する最新情報、会員制ショールーム・イベントの入場権が得られる。すでに数台の注文が入っているという。
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