くるぶしオヤジの登場も近い? ファッションと働き方改革の関係:繁盛店から読み解くマーケティングトレンド(1/3 ページ)
日本の暑い夏に働くビジネスパーソンの間で「クールビズ」という考え方はすっかり定着しました。そんな中でクールビズファッションはさらに進化し、くるぶしを出すスタイルが今注目されています。
日本でクールビズという考え方が広まってから10年以上が経ちました。それまでは暑い夏もジャケットにネクタイが基本だった日本のビジネスパーソンも夏に合わせたファッションを考えるようになりました。今ではノーネクタイが当たり前になり、政治家の先生たちでさえネクタイをしなくなりました。
そんな中でクールビズファッションがさらに進化し、くるぶしを出すスタイルが今注目されています。
暑い夏を乗り切れ!
2017年夏は例年以上に暑さを感じる毎日です。東京では毎日30度を超える暑さが続き、都心部のオフィスに通うサラリーマンも服装をどうしようかと悩む日々かと思います。
これは世界的な傾向のようで、夏のファッションだけでなく、休みの取り方、仕事の仕方さえも変わり始めています。
下記は世界の気温上昇に関するグラフです。米国海洋大気庁(NOAA)の調べでは17年6月は観測史上で3番目に暑い6月だったことが明らかになっています。また、同年1月からの6カ月間における平均気温は、20世紀全体の平均データよりも「セ氏プラス0.9度」となっています。観測史上最も暑かった16年に次いで、17年は2番目に暑い半年間と言えるようです。
クールビズは05年、世界的な地球温暖化対策の一環として、当時、環境大臣の小池百合子氏(現東京都知事)が旗振り役となって進めたものです。毎年5月1日から9月30日まで、上着やネクタイなどを着用せず、軽装で過ごすことでオフィスでの冷房使用を節約して地球温暖化を防ごうという趣旨で始まったのです。
従って、ファッションはそのアイコンとして分かりやすいために注目され、環境省職員がアロハシャツで出社したり、クールビズファッションが百貨店やファッションブランド各社から発売されたりするようになりました。今では地球温暖化対策のクールビズというより、暑さ対策のファッションへと嗜好が変わってきたように感じます。それによって夏のファッョンスタイルもバリエーションが生まれ、男性の恰好にも変化が見えるようになってきました。
これまではジャケットを脱ぐ、ネクタイをしないという上半身だけに注目するスタイルだったのが、チノパンやジーンズ、スニーカーでも良しとするように、下半身のファッションにも変化をつけるようになったのです。
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