くるぶしオヤジの登場も近い? ファッションと働き方改革の関係:繁盛店から読み解くマーケティングトレンド(2/3 ページ)
日本の暑い夏に働くビジネスパーソンの間で「クールビズ」という考え方はすっかり定着しました。そんな中でクールビズファッションはさらに進化し、くるぶしを出すスタイルが今注目されています。
くるぶし男子の登場
6月16日、伊藤忠商事が「脱スーツ・デー」を宣言しました。
毎週金曜日の社内のドレスコードを大きく緩和して、ジーパンもOKにしたという内容です。この取り組みによって出てきた1つのスタイルが、くるぶしを出したファッション、いわゆる「くるぶし男子」です。
従来は禁止されていたポロシャツやカーゴパンツ、ジーンズ(破れ加工したものやオーバーオールは不可)、スニーカーなどを解禁したことで、着こなし方のバリエーションが増えました。そこで、くるぶしが出るようなパンツのロールアップなどができるようになり、伊藤忠商事にくるぶし男子が登場し始めたのです。
くるぶし男子はこれまではイタリアオヤジか、タレントの石田純一さんが得意とする(?)スタイルでした。
日本では、くるぶしを出すのは仕事を離れたオフのファッションというイメージがとても強かったため、仕事場でこのようなスタイルをする人はファッション業界以外ではほぼいませんでした。
特にくるぶしを出すというスタイルは若者の特権であって、オヤジたちがやると、「つんつるてんですよ」と言われかねません。相当な着こなしレベルが求められます。
しかし、くるぶしを出して、スニーカーソックスよりもさらに短い靴下を履き、ローファーやデッキシューズ、スニーカーで仕事ができたら快適に働けそうです。くるぶしを出すだけで涼しさを感じますし、目の錯覚で足も長く見えます。このようなスタイルは日本の暑い夏にぴったりだと、いくつかの会社ではクールビズのファッションコードを緩めることで、くるぶし男子がたくさん生まれているようです。
今後は若者だけでなく30〜60代の男性の間でもくるぶしを出す「くるぶしオヤジ」が登場するかもしれません。夏だけはドレスコードを緩めて、より効率的な働き方を推進するのが1つの流れになっていくでしょう。そうすることで世の中の消費を上向かせることにもつながりやすいと思うからです。
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