コラム
果たして8Kは普及するのか? 国内電機メーカーに温度差:積極派のシャープに対し……(2/5 ページ)
8Kの実用放送が2018年12月1日からスタート。年内には8Kが一般家庭でも視聴できる環境が整うというわけだ。だが、8Kに対する国内電機メーカー各社の足並みはそろっていない。年初に米国・ラスベガスで開催された「CES 2018」でも垣間見られた。
世界に8Kビジネスを広げる
CES 2018でも、シャープは8Kに特化した展示を行っていた。
同社は、展示会場には出展せず、ホテルの一室を借りて、招待者に限定した展示を行っていた。展示していたのは、70型8Kディスプレイ、27型8Kディスプレイおよび8Kカムコーダーだ。色鮮やかなボディペイントを行う様子を、8Kカムコーダーで撮影し、それを8Kモニターで表示することで、8Kならではの表現力を訴えてみせた。シャープが、米国において、8K製品を公開したのはこれが初めてだ。
ここでの展示は、放送局などの業務用途を想定したものとなっており、特に世界初となる業務用8Kカムコーダーは、1台で8K映像の撮影、収録、再生、ライン出力を実現。シャープが映像制作機器分野に本格参入することを宣言するものでもある。同社は、「8K映像制作に必要な環境を早期に構築し、映像コンテンツの8K化を一気に加速していきたい」とする。
戴社長は、「シャープは真似されるものを作る会社。シャープが目指す8Kエコシステムは、他社に真似されるものであり、社会に貢献するものである」と前置きしながら、「8Kのビジネスは、フォックスコン(鴻海精密工業)がサポートすることになり、日本だけでなく、米国や欧州、中国でも8Kが使われるようになる」と、この分野で先行し、世界規模で8Kビジネスを拡大することに意欲を見せる。
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