街中で食べることができない、知られざる「JALカレー」の話:水曜インタビュー劇場(ゴロッと公演)(1/5 ページ)
空港のラウンジでしか食べることができない「JALカレー」をご存じだろうか。SNSでJALカレーをアップしている写真をよく見かけるが、一体どのような味をしているのか。試食をしながら、JALの担当者に裏話を聞いてきた。
これから海外に行く人がSNSで、カレーの写真をアップしているのを見たことはないだろうか。窓の向こうに見える飛行機を背にしたカレー。左にシャンパン、右にパスポート、真ん中にカレー。写真を見ているだけで、何かを訴えかけてくるのだ。
「けっ、自慢かよ」「また承認欲求といった話だな」と思われたかもしれないが、そうではない。街中で食べることができないので、記者はこの写真を見るたびに「食べたくて、食べたくて」仕方がないのだ。
SNSでアップされているカレーは、どこで食べることができるのか。JALの国際線ラウンジ(羽田空港、成田国際空港)で提供されていて、ネーミングは「JAL特製オリジナルビーフカレー」。ラウンジでは、ステーキや寿司のほかに、さまざまな料理を無料で食べることができるのに、なぜカレーを食べる人が多いのか。SNSを見ると「やっぱり、今回もおいしかった」「行列ができていて、やっとゲットできた」といったコメントが多い。ますます、食べたくなるじゃないか。
写真を見ると、大ぶりの牛肉がゴロッと転がっているが、どんな味がするのか。記者として、確かめるしかない。というわけで、やってきました羽田空港の国際線ラウンジに。空港・ラウンジを統括している、JALの相原光さんに話を聞いたところ「カレーは看板メニューのひとつ。朝から食べられるお客さまがたくさんいます」とのこと。
JALカレーが登場したのは、2007年のこと。当時のプレスリリースを見ると、看板メニューはスープで、カレーの記載はない。資料からは期待感がうかがえないのに、なぜ旅立つ人の胃袋をつかんだのか。試食をさせてもらいながら、話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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