街中で食べることができない、知られざる「JALカレー」の話:水曜インタビュー劇場(ゴロッと公演)(2/5 ページ)
空港のラウンジでしか食べることができない「JALカレー」をご存じだろうか。SNSでJALカレーをアップしている写真をよく見かけるが、一体どのような味をしているのか。試食をしながら、JALの担当者に裏話を聞いてきた。
プレスリリースに「カレー」の文字がない
土肥: JALカレーが登場したのは、2007年のこと。意外に歴史は浅いなあと感じたのですが、当時のプレスリリースには「カレー」の文言がないんですよね。成田空港のラウンジがリニューアルオープンすることで、Soup Stock Tokyoの「スープ」のほかに、サラダバーを前面に打ち出している。
相原: 当時は、いまのカレーと味が違っていました。2010年に現在のカレーの原型ができ、マイナーチェンジを繰り返して今の味に。また、2014年に羽田空港が拡張したタイミングで、ラウンジをリニューアルし、メニューもいろいろ変更しました。
土肥: そのリリースを見ても、「カレー」の文言がないですね。パンケーキとハンバーグのほかに、寿司の写真が掲載されているだけ。
相原: メニューは3カ月に1度のペースで見直しています。なぜ頻繁にメニューを変えているのかというと、ラウンジを利用されるお客さまはリピーターが多いので、メニューは3カ月に1度のペースで見直しています。例えば、朝食にいつも同じパンばかり並んでいたら、嫌ですよね。ということもあって、パンケーキの代わりにガレットなどを用意しています。
そんな中でも、カレーは変えていません。牛肉の脂の割合を少し減らしたり、少し増やしたりといった変更はしているのですが、基本的な味は同じ。野菜カレーやチキンカレーなどは提供していません。ビーフカレー、一本です。
土肥: 2010年に、カレーの味を大きく変えたということですが、どのように変えたのでしょうか?
相原: 申し訳ございません。レシピはお伝えすることができなくて。いろいろな会社さんから「JALカレーとよく似たカレーをつくりましたので、ぜひ食べてください」といった提案を受けるのですが、やはりどこか味が違っていまして。再現するのは、難しいようです。ドイさんもぜひ、食べてみてください。
土肥: 待ってました、もぐもぐタイム!
(試食する)
土肥: お、おいしい! 牛肉が柔らかいですね。軽くもぐもぐするだけで、飲み込むことができる。(編集部注:食レポが苦手なので、ご了承ください)
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