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ジョジョは「アート」だッ! 荒木飛呂彦さん、「歴史的」原画展開催へ:存命漫画家で初の「国立美術館で個展」(1/2 ページ)
ジョジョの奇妙な冒険」の作者、荒木飛呂彦さんが8月に国立新美術館で個展を開く。実は存命の漫画家が国立の美術館で個展を開くのは初。
人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の作者、荒木飛呂彦さんの展覧会「荒木飛呂彦原画展 JOJO 冒険の波紋」が8月から国立新美術館(東京都港区)で開かれる。11月には大阪でも開催。6月21日に先行して同館で記者発表会が開かれ、出席した荒木さんは「(私の)漫画が国の文化としてお役に立てるならうれしい」と喜びを語った。
「漫画の可能性を切り開いた」
2017年に「ジョジョ」の連載30周年を迎えた荒木さん。会見では「(この個展は)私の集大成。ジョジョには努力・友情・勝利が描かれていますけれども、(他にも)絵を描くときの考え方、そういうものを若い人の勉強や将来の仕事の考え方などに役立てたら」と語った。
幅広い年齢層から人気を誇り、アートやファッション業界からも評価されてきたジョジョ。国内の美術館はもとより、フランスのルーブル美術館の展覧会にも招かれた。しかし、今回の荒木さんの個展には今までと違った意味合いがあるようだ。
国立新美術館によると、日本で存命の漫画家が国立の美術館で個展を開くのはこれが初めて。かつて手塚治虫さんの個展が開かれたこともあったが、没後だったという。
同館教育普及室長で主任研究員、真住貴子さんは「荒木先生の漫画はアニメやゲームなどとのメディアミックスを超えて、現代アートやファッションとコラボできている。王道の作品でありながら漫画の可能性を切り開いている」と評価した。
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