結婚式プランナー、ITと研修を“マリアージュ”してみた:HR Techは人事にとって魔法か、それとも脅威か(2/3 ページ)
ウエディングの会社がプランナー育成のため動画共有の研修システムを導入。良い接客を評価するための基準を作るなどアナログな部分で奮闘している。
評価基準がないと成果上がらず
リフレクトルはスマートフォンやタブレットで撮影した研修の動画を社内で保存・共有する仕組み。主にベテランの社員が、若手の練習風景を撮影した動画を見て指導するのに使う。動画の途中に「この所作や言い方は直した方がいい」などと細かくコメントを付けられるのも特徴だ。若手が逆にベテランの“お手本”動画を見て学ぶこともできる。
動画はクラウドサーバで共有しているため、指導役は若手のいる各地の会場へ足を運ばずとも彼らの練習動画を見てコメントを付けて指導できる。全国19会場にプランナーがいるポジティブドリームパーソンズには便利な機能だ。
また、リフレクトルは導入企業がトレーニングなどの研修内容についての具体的な評価基準をあらかじめ定める仕組みになっている。「評価基準が明確なため、上司が部下のどの部分を評価をしたのかが分かり指導の質が上がりやすい」(Co-Growthの佐々木文平社長)。運営側からこの話を聞いた坂本さんは「この機能はきっとうちの抱える悩みを解消する」と思い導入を決意した。
早速、トッププランナーや坂本さん、外部の人事コンサルタントによるチームを結成。16年春から約半年かけてリフレクトル導入を準備した。
坂本さんのチームは試しに評価基準を設けずリフレクトルを使ってみた。確かに教える人によって評価がバラバラで成果も上がらない。1〜2カ月かけてプランナーの接客を評価する具体的な基準を作った。
坂本さんによると、ウエディングプランナーの接客で最も重要となるのが式場を検討しに訪れた新郎新婦との約30分のカウンセリング。どんな人が出席し、どんな式にしたいのか聞くわけだが「客のニーズを拾えないと単なるショールームの案内になってしまう」(坂本さん)。
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