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なぜ今「ペーパーレス」が再注目されているのか?働き方改革の文脈で(4/5 ページ)

1970年代に生まれた「ペーパーレス」。以来、ほとんど進展していないように思われるが、実は今注目を集めているのをご存じだろうか。詳しくみていきたい。

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今だからこそ参考になる2010年代前半の事例

 ワークスタイル改革の視点に立ったペーパーレス化がどういうものかについて、分かりやすい資料を紹介しよう。

 総務省がとりまとめた「地方公共団体の職場における能率向上に関する研究会報告書」とその資料「10のワークプレイス改革の取組(詳細版)」だ。

 この文書の公開は2012年と少々古いが、ここで紹介されている野村総合研究所と長野県庁の「ペーパーレス」化への取り組みの詳細なレポートは、働き方改革の考えが浸透した現在、非常に参考になるはずだ。 機材やツール選びの面では時代を感じさせるが、ペーパーレスがワークスタイルの見直しにつながっていく様子を見てとることができる。

 野村総研は、オフィス全体に対してワークスタイルとワークプレイスの大幅見直しプロジェクトを実施している。一方、長野市は会議のペーパーレス化に挑んだ。ペーパーレス会議を進めるために決めたルールや、実際に会議を行った結果まで詳細にレポートされている。

 これから本格的にペーパーレスを検討していく企業は、この長野市役所の事例が参考になるだろう。保守的なお役所でできたことが、企業でできないわけがないはず。

 ペーパーレスが「紙をなくす」だけにとどまらず、ワークスタイルの改革と結び付くと、いかに効果的であるか、一度定着すればそこをベースにさらなる改善を図ることができる、ということが実感できる好資料だ。

 野村総合研究所と長野県庁の活動概要をまとめてみた。

総務省「10のワークプレイス改革の取り組み」事例概要
総務省「10のワークプレイス改革の取り組み」事例概要

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