ネオ・デジタルネイティブ世代との付き合い方:内田恭子の「日常で触れたプロフェッショナル」(4/4 ページ)
平成生まれのわが子たちは「デジタルネイティブ世代」だと思っていたら、実はその先を行く「ネオ・デジタルネイティブ世代」だそうです。そんな彼らを日々見ながら、いろいろと感じることがありました。
わが家にもNintendo Switchがやって来た
そんなディープな世界を持つボーイズがいるわが家にもとうとうその流れはやってきた。クリスマスに「Nintendo Switch」が欲しいというのだ。
きっかけはやはり友だち。その少し前に大勢の友だちと集まったときに、Switchを持ってきた子がいた。ボーイズと同様、あまりゲームに接したことがなかった子たちの反応がすごすぎた。その子の周りに集まり、まるで初めて文明に触れた人のように、みんな一心不乱にその子の手元を見つめている。
その様子を見ていた、ゲームを持ってきた子のママが「ごめんなさい! もしかしてまだやっていなかった? 子どもが勝手に持ってきちゃって」と謝る始末。さっきも書いたけれど、育児はそれぞれのルールだから。でも、その中でも学べることもたくさんある。だめよ、だめよ、と拒否しているだけでは先に進まない。今そこをスルーしたって、もう少し大きくなれば親の知らないところで絶対ゲームを勝手にやるようになるだろう。
ずっと抑えられている反動だって怖い。それだったら今、私も一緒に学ぼうではないか。私だって時代の流れについていくさ。私のゲーム人生、「ゲームボーイ」で終わったままなんて言えないよ。というわけで、家族がゲーマーというそのママに根掘り葉掘り聞き、オススメと、反対にやめたほうがいいと思われるゲームのレクチャーを受けたのだった。
そしてクリスマス当日。無事にわが家にNintendo Switchがやって来た。そしてサンタさんからの手紙には、パパとママとお約束を決めてからゲームをすること、ときちんと書いてあるではないか。なんて気の利いたサンタさんなんだろう。というわけで、最初は特別な時とお休みの日の1時間だけゲームができるようになった。ボーイズも素直にそれを聞く。そしてやっぱりさすがはNDNの人たち。パパにセッティングをしてもらうと後は自分たちで勝手に遊び始めたのだった。
それからしばらく経った今。ゲームやモバイル機器をあまり危惧する必要はなかったということに気が付いた。クリスマス以来、自分たちからゲームをやりたいと言い出すことがほとんどないからだ。「えー! Switch、結構高かったのに……。なんじゃそりゃ」。
ボクは相変わらず一人でエア相撲をとり、チビちゃんは虫がいないこの季節、外から拾ってきた松ぼっくりや石や枝を、せっせと洗って周りを水浸しにしながら、見てきたモズについて熱弁している。
わが家のNDNたち、今後どうなっていくのかしら。期待しましょう。
著者プロフィール
内田恭子(うちだ きょうこ)
キャスター。1976年6月9日、ドイツ・デュッセルドルフ生まれ。神奈川県横浜市出身。1999年、フジテレビ入社。同局のアナウンサーとしてさまざまな番組を担当後、2006年に退社・結婚。現在はテレビ・ラジオ・雑誌連載・執筆活動などをベースに、読み聞かせグループVOiCEを立ち上げ都内の小児病棟などで読み聞かせを行い、また「女性のHappyは世界を変える」をテーマにLena’sを主宰し日々活動を行っている。公式ブログ「Dear Diary,」
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