インタビュー
“転職ブーム”に踊らされる人が「浅はか」である、これだけの納得理由:今ダメな人は、どこに行ってもダメ(5/5 ページ)
売り手市場が続き、企業が中途採用に躍起になる今、街やネットの至る所で求人広告を目にするようになった。それを受け、「年収が低い」「上司が嫌いだ」などの理由で転職を検討する声も多い。ただ、そんな悩みは、会社を変えることで本当に解決するのか。本当に転職すべき人と、そうでない人にはどんな差があるのか。東京・銀座の“転職バー”で多くの社会人の相談に取ってきた、マスターの鈴木康弘さんと常連客に話を聞いた。
“安易な転職”をしないキャリアプランとは?
――“安易な転職”を挟まずに、成長と待遇向上を両立するためのキャリアプランはどのようなものだと考えていますか。
鈴木: あくまで一例であり、全ての人に当てはまるわけではありませんが、(1)年収400万円ほどの若手時代から地道に成果を出して、(2)リーダーやマネジャーを経験して年収700万円台に上げて、(3)さらに成長できる環境に転職し、(4)戦略策定や事業の再生などレベルの高い業務で評価を上げて、(5)年収1000万円に達する――などが望ましい形ではないでしょうか。
もちろん、ライフステージやモチベーションに応じて「家族と過ごす時間が欲しいから、年収を下げて労働環境が整った会社に移る」「育児が一段落したから、厳しい環境で年収アップに再チャレンジする」という選択肢もアリです。
ただ、繰り返しになりますが、若手時代は優秀だったのに、慢心して劣化した人はステップアップできず、どんどん脱落していきます。最後まで成長を続けて上り詰める人は2〜3%程度です。勝ち残るために重要な資質は、案外「性格の良さ」や「年齢を重ねても慢心せずに学び続けられること」だったりすると思いますよ。
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