最大11時間飲み放題の「バー」が、じわじわ増えている秘密:水曜インタビュー劇場(出会い公演)(5/5 ページ)
若者を中心に、人気を集めているバーがある。店名は「The Public Stand」(通称:パブスタ)。最大11時間飲み放題で、価格は男性3240円、女性は1080円。この安さがウケているわけだが、採算はとれているのだろうか。パブスタを立ち上げた、担当者に話を聞いたところ……。
夜のネオン街に消えていく
〇月〇日21時ころ、パブスタの銀座コリドー店にて。セクションエイトの広報Kさんと、VIP席で店内を観察することに。
Kさん: 外を歩いていて、パブスタの店内を見ると、奥が見えるように設計しているんですよね。フロアに段差をつけているわけですが、なぜこのような設計にしているのか。店の外を歩いていて、「どんな店なのかな?」「どんなお客さんがいるんだろう?」と気になっているのに、よく見えない店舗がありますよね。段差をつけていれば、店内の様子をうかがうことができるので、このような形にしました。
土肥: ほー。それにしても、店内はにぎわっていますね。男性が女性に声をかけて、4〜5人で会話を楽しんでいる姿をよく目にする。あっ、また声をかけて、かけられて(笑)。そんな中で、あの女性は1人ですね。
Kさん: 1人で来られるお客さまも多いです。
土肥: むむ、彼女のところに、男性が寄っていった。(しばらくして)あれ、また1人、また1人。常時5〜6人が群がっているじゃないですか。
――1時間ほどして、観察は終了。
土肥: (店の外に出て)Kさん、今日はありがとうございました。それにしても、先ほどの女性の周りには、ずーっと5〜6人の男性がいましたね。モテモテでしたよ。はっ、先ほどの女性がいる! 店内ではたくさんの男性と会話をしていましたが、帰りは1人のようで。
――すると、どこからともなく、1人の男性が現れて、2人は銀座のネオン街に消えていくのであった。しかも、10メートルほど歩くと、女性は男性の腕を組み始めるではあーりませんか。
土肥&Kさん: (その光景を見て)……。
土肥: 「恋は決闘だ。もし右を見たり左を見たりしていたら、敗北である」(ロマン・ロラン、フランスの作家)
(終わり)
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