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「大麻合法化しようぜ」に感じる“胡散臭さ”の正体 医療大麻の論点とは:世界を読み解くニュース・サロン(4/5 ページ)
有名人が大麻で逮捕されるたびに、日本でも「合法化」が議論になる。だが、医療大麻の話を持ち出す容認派には、医学的な根拠を示して真剣に議論する姿勢が感じられない。医療大麻ビジネスに乗り出しているイスラエルでは、薬剤として適切に取り扱う体制がある。
ビジネスとしてのポテンシャルと危険性
その背景は、ビジネスとしてポテンシャルがあるからだ。イスラエル財務省によれば、医療大麻の輸出が国にもたらすビジネスチャンスは、年間11億ドルにも達する。さらに輸出解禁による政府の税収も、2億7000万ドル以上になると見積もられている。天然資源に恵まれない、四国ほどの領土しかない人口870万人ほどのイスラエルにとって、医療大麻はかなりの可能性を秘めている。
こうしたビジョンを見据えての合法化なら、大賛成だ。だが残念ながら、今の日本の容認派はそこまで熟した議論をしていない。だからこそ、ネットなどで有無を言わさぬ拒否反応が出てきているのではないだろうか。
繰り返しになるが、筆者は娯楽目的の大麻使用には慎重な立場だ。大麻を娯楽として使うことは、乱用あるいはさらにハードな麻薬に手を出してしまうきっかけになりかねないからだ。
米国の国立薬物乱用研究所では、さまざまな研究結果から大麻が他の違法薬物などへの入り口になるとの見方を示している。(関連リンク)
さらに米疾病対策センター(CDC)も「大麻を使用している人は、ヘロイン依存になる可能性が3倍も高くなる」と指摘している。ただ一方で賛否があり、多くは大麻を使用していてもそのままヘロインなどに移行することはない、とも付け加えている。
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