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中小企業で男性社員の育休取得率100%を実現してみた:専門家のイロメガネ(1/5 ページ)
厚労省が進める男性社員の育休取得。「イクメンプロジェクト」として形は整ってきたが、育休に絡むトラブルが炎上するなど、定着への道のりは厳しい。男性社員の育休取得100%を実現した企業の経営者が、制度を円滑に運用するための工夫について説明する。
育休を取得した夫が復帰二日で転勤を命じられ、退職せざるを得なくなった……。つい先日、そんな妻の怒りのつぶやきがTwitterで広く拡散し、特定された企業が炎上するトラブルが発生した。
夫が育休から復帰した時期は、夫婦が念願の戸建て新居に住み始めたばかりだったようだ。そこで赴任先へ引っ越す準備のため、転勤を1〜2カ月延期してもらえないか、会社とかけあったが却下され退職せざるを得ない状況に追い込まれた。その上、退職日まで指定され、有休の消化もできずに退職に至ったという。会社側にも言い分はあろうが、ひどい仕打ちだとして評判を大きく下げてしまった。
筆者は労働法規の専門家ではないため、これらの違法・適法については言及しないが、この問題を中小企業の現役経営者として、そして男性社員に実際に育休を取得させた経営者として、現場の視点から考えてみたい。
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