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もう、やめない? 部下に理不尽強い続ける“管理職ごっこ”:会社をダメにする「仕事ごっこ」(2/4 ページ)
「管理職らしくふるまうために、コミュニケーションの壁、情報の壁をつくる」「情報がほしければ、礼儀作法をわきまえて「お前から頭を下げてこい」な空気を作る」――会社にはびこる、こんな“管理職ごっこ”、もうやめませんか?
「管理職ごっこ」が、成長したい部下を静かに遠ざける
いまだ、担当者からの仕事の報告や相談を受けつけない、さらには挨拶すら返さない経営者や役職者もいるようです。
- 「宴会でよかれと思って本部長の隣に座ったら、先輩から『10年早い』と怒られた……」
このようなため息を漏らす新入社員も。中には……
- 「部課長からの相談しか受けない」
- 「正社員としか会話しない」
- 「派遣社員や外部スタッフとは挨拶すらしない」
これらをマイルール(?)のように敷いているトップもいるとのこと。
業務での報告や相談を、すぐ上の上司を飛ばし、さらに上位者におこなうことについては、賛否両論があります。しかし、挨拶さえ返さない、プライベートの会話すら許さないのは、さすがに人としてどうなのでしょう。相手が外部スタッフであれば、自社のブランドイメージを下げます。広報部門がどんなに会社のイメージアップを図っても、台なしです(そのような職場に限って、「ウチの職場は、コミュニケーションが悪い」「社員のモチベーションが低い」と嘆く。そりゃそうでしょう……)。
この慣習、ズバリ「管理職ごっこ」です。
- 管理職らしくふるまうために、コミュニケーションの壁、情報の壁をつくる。
- 情報がほしければ、礼儀作法をわきまえて「お前から頭を下げてこい」な空気を作る。
こうして、風通しが悪く、スピード感のない組織風土がすくすくと育ちます。
本来の仕事に集中して成果を出したい、早く成長したい人ほど、「ごっこ遊び」に愛想を尽かして辞めてしまいます。あるいは良心を殺して、「余計なことはいっさいしない」「言われたことしかやらない」、受け身なスタンスを決め込むようになります。
そしてある日、経営者や人事部長はこう呟くのです。
「ウチの社員は、当事者意識が低い」
モヤモヤが生む不信感
この状況、管理職と部下双方のモヤモヤを生みます。
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