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人の心を癒すロボット「Qoobo」は、どのようにして生まれたのかあの会社のこの商品(3/6 ページ)

「ペットを飼いたいなあ」と思っていても、何らかの事情で飼えない人も多い。そのような人たちに癒やしを提供するのが、ユカイ工学の「Qoobo」。海外でも評判が高いユニークなロボットは、どのようにして誕生したのか。

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しっぽの振り方は全部で40パターン

 「Qoobo」がさわり方によってしっぽの動きを変えるのは、さわり方の強弱をセンサーで感じ取り、その結果に合った動き方の指示をコントローラーからモーターに送っているため。さわらなくても動くのは、バッテリー残量が少なくなって、お腹が空いたことを意思表示したい時や、抱っこされた時など一定の状態になった時に、コントローラーからモーターに指示を送るようになっているからである。

 しっぽの動き方は全部で40パターンほど。本体にモーターを2個搭載しており、横だけでなく少し上に向けて振ることもできる。

 ただ、しっぽの動きが40パターンもあると、動きを制御するソフトウェアの容量が大きくなってしまう。青木俊介CEOは「売価のことを考えると高価格・高性能なコントローラーが使えないので、ソフトをコンパクトにまとめなければなりませんでした」と振り返る。そのため、データ容量を小さくできるソフト開発用エディターをまず開発。しっぽの動きが平面上で見えるシミュレーターも用意した。

 「Qoobo」が生き物らしく思えるのは、しっぽを振るからだけではない。意外なことに、寿命がある。初めて電源を入れてから徐々に年を取り、約2年で天寿を全うするという。「『Qoobo』はバッテリーを交換すれば生き返るというわけではありません。寿命を迎えたら新しい子を迎えてくれればと思います」と青木氏は話す。


試作時はピンクなどのカラーも検討されていた

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