“嫌煙”の時代にJTが考えていること たばこの選び方、マーケティング戦略、加熱式たばこ……商品企画部長に直接あれこれ聞いてみた:たばこの買い方、選び方、マーケティング、加熱式たばこの台頭……(2/4 ページ)
健康志向の高まりを受けて“嫌煙”も進む。国内たばこ産業のリーディングカンパニーであるJTはどう考えているのか。喫煙者はどのように自分の吸うたばこを決めているのか。やっぱり安いたばこが人気なのか。加熱式たばこへの考え方は? 商品部長に直接あれこれ聞いてみた
「高価格帯たばこ」が意外な人気
たばこの入り口については、「誰かが吸っていたたばこ」を選ぶ以外に、若い世代を中心に“意外”な変化も起きているようだ。それは「高価格帯」に位置する銘柄の人気だ。
たばこの価格上昇は「たばこ離れ」を加速する要因として挙がることも多く、「安いたばこに人気が集中するのではないか」と考えがちだ。しかし、意外にもピースやアメリカンスピリットといった1箱500円以上する銘柄が人気を博しているという。
荒木氏は次のように分析している。「最近は新たに2つの傾向がみられる。それは『健康志向』を受けて、やはり吸うにしても低タールのものがいい、という考え方。もう1つが『どうせ吸うのならいいものを吸いたい』という考え方。後者の方々に、ピースやアメリカンスピリットが受けている」
だからといって、価格と「たばこ離れ」が関係ない、というわけではない。「お小遣いへのインパクトを考えて卒煙する、という人も多い」とも荒木氏は話す。そのため、JTでは「リトルシガー」製品として新商品を展開している。リトルシガーは税法上、葉巻たばこに属する。1本に含まれるたばこ葉を1グラム未満に抑えれば、紙巻きたばこよりも税金を安くできる。紙巻きたばこは1000本単位で課税するのに対し、葉巻たばこは1000グラムを本単位に換算して課税するからだ。
このことから、低価格であることが他商品との差別化要素になりがちな旧3級品に分類される「わかば」ブランドや「キャメル」ブランドでリトルシガーを展開している。
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