コラム
お客様はもう、神様ではない? 「ロイヤルホスト」「すかいらーく」など各飲食チェーンで徐々に広がる年末年始休業の波:飲食店も「働き方改革」(2/2 ページ)
年末年始に休業する飲食店が増えてきた。幸楽苑、ロイヤルホストなどに続き、一風堂やすかいらーくも今回から一部店舗で休業する。ある調査では、8割近くの人が年末年始における飲食店の短縮営業に肯定的な回答をしている。「お客さまは神様」の時代はもう終わりかもしれない。
今回の年末年始から取り組むチェーンも
ファミレスチェーン「ガスト」や「バーミヤン」を運営するすかいらーくホールディングス(HD)は、今回の年末年始から一部店舗での営業時間短縮を発表。初詣客が多い神社仏閣の近隣や観光地などの店舗を除き、グループ内のおよそ8割に当たる2700店舗が対象になる。12月31日午後6時に閉店し、20年1月1日正午まで休業する。
ラーメンチェーン「一風堂」も、今回の年末年始から休業すると発表。12月31日〜20年1月2日の3日間、国内にある一風堂などの一部店舗が休業する。また、他の店舗でも営業時間を短縮したり、1〜2日間休業したりと、柔軟な対応を取る。年末年始に休業するのは、1985年の創業以来初めてだという。
サイボウズチームワーク総研の調査によると、年末年始のファミリーレストラン営業について「完全休業でも良い」と答えた人は38.2%いた。「完全休業は困るが、時間などを減らして、でも良い」と答えた46.7%を合わせると、8割以上が「短縮営業でも良い」と考えていることになる。
「働き方改革」の波に、飲食店も乗るべきだ。短縮営業にするだけでも、従業員の負担は減り、満足度が高まるはず。もうけだけを狙うのではない、多角的な視野が飲食店にも求められている。
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