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ドイツはどうやって「2日」で助成金支払いを実現したのか? 開発元銀行インタビュー迅速なシステム構築の裏側に迫る(1/7 ページ)

コロナ危機に対して、ドイツ・ベルリンでは、助成金支給のシステムを2日で開設し、オンラインで申し込むと即座に5000ユーロが振り込まれるという、素早い対応を取った。この仕組みの裏側はどうなっているのか? ベルリンで給付を担当したInvestitionsbank Berlin(以下IBB)へインタビューした。

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 1カ月ほど前、「2日でシステム用意、即座に5000ユーロ助成金振り込み」というサブタイトルで、コロナ危機に対するドイツ・ベルリンのスタートアップ企業の取り組み、およびフリーランサーに対するドイツ政府の助成金支払に関する記事を書いた。

 だがその後ずっと、「2日でシステム用意」というサブタイトルの信憑性(しんぴょうせい)について、筆者の頭のなかで、大きな疑問符がグルグルと回転していた。確かに3月18日のメルケル首相演説、3月25日の助成金/援助金の連邦議会承認、3月27日のInvestitionsbank Berlin(以下IBB)の申請受付/給付開始は、私たちが知る限り報道された事実だ。しかしどう考えても、速すぎる。

 そこで、「ドイツには既に、パンデミック・リスク対応BCP(事業継続計画)があって、『ゼーレのシナリオどおり』(from 『新世紀エヴァンゲリオン』)的な感じで事が運んだから、2日で助成金支払いが実現できたのでは?」など、さまざまな妄想が膨らんだ。そこで、実際にベルリンにて助成金/援助金の支払窓口となったIBBのコーポレートコミュニケーション責任者、イェンス・ホルトカンプ(Jenz Holtkamp)氏にインタビューを行った。


IBB Webサイトの助成金受付、キューイングツール(申請者の行列管理システム)画面。3月30日、ドイツ在住フリーランサーとしての筆者が申請したときの画像だ。受付番号は約39万となっている
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