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「上司の顔色伺い」は激減? テレワークでは通用しない“働かないおじさん”:河合薫の「社会を蝕む“ジジイの壁”」(3/4 ページ)
新型コロナによって、多くの企業がテレワークや在宅勤務の導入を余儀なくされた。今後は新しい働き方として定着していくだろう。そうなると、上司と部下の関係も変わる。前例や慣習が通じない世界が待っている中、新しい上司部下関係を構築していく必要がある。
さらに、上司部下関係が大きく変わる可能性もあります。これまで日本の会社組織は、裁量権が拡大すればするほど、「自由に決める自由を自ら放棄する」という意味不明が起きていました。
ヒラのときは、上に従順なことは「言われたことしか出来ない」と批判されますが、課長や部長になると、その従順さこそが評価されていました。いわゆる「忖度」です。裁量権が広がれば広がるほど、「上の言う通りにする=有能」と見なされるなんて、まったくもってわけがわからないのですが、上の意図とは異なるカタチで裁量権を使うことは「自分たちの掟(おきて)」への反逆であり、「階層社会を崩壊」させる行為だとされていたのです。
しかし、「Zoom(ズーム)」などを使ったWeb会議が主流になれば、相手の顔をじかに見ずに発言することが可能です。座る場所も「こっちは上座、あっちが下座」とか気にする必要もないですし、発言している人はカメラを見ながら話すので、“上司の顔色”を伺う必要もない。今までなら「年下だし」「異動してきたばかりだし」と発言をしなかったメンバーにも、順番に発言の機会が回ってきますから、みんなその人の意見をきちんと聞くようになります。
さらに、会議が終わった後に、こっそりと「ちょっとキミ、あれはどうかなあ……」などと呼び止められることもなくなります。「退出」すれば、ジ・エンドです。
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