「オフィス、もういらないかも?」 と思えるフルリモート企業の成功事例 カギは「ワイワイ・ガヤガヤ感」:ソニックガーデンに学ぶ(2/4 ページ)
新型コロナの影響で一気に広まったリモートワーク。さまざまな課題が浮き彫りになっているが、中でも「ワイワイ・ガヤガヤ感」を醸成し、どこにいても同じコミュニケーションを取れるようにすることは重要だ。では、どうすればいいのか。
全社員がリモートワーク、オフィスもなし
ソニックガーデンは全社員がリモートワークをしており、18都道府県にまたがり社員が仕事をしている。そして、物理的なオフィスがないのだ。
ただ、社員同士が顔を合わせないのかと言うとそうではなく、頻繁にWeb会議を行っているという。オンラインで議論する際は、要領を得ずに何の話をしているのか分からなくなりがちなので、誰かがメモを取ってファシリテーションしながら進めているという。
1年に1回開催する納会や入社式などのイベントも大事にしており、全社員がWeb会議で集っているそうだ。コロナ禍で話題になった「リモート飲み会」も、ソニックガーデンでは5〜6年前から開催されていた。
「当時、リモート飲み会がテレビなどで取り上げられたのですが、すごく笑われました。コロナ禍で普通になって、すごくモヤモヤしています」と八角氏は笑った。
全社員リモートワークをどのようにして実現したか
ソニックガーデンはリモートワークのための仮想オフィスを提供する「Remotty」というサービスを提供している。リモートワークで出社しているスタッフの写真が表示され、状況を把握したり、チャット機能で雑談やあいさつもできるツールだ。物理的なオフィスで隣に座っている人にちょっと質問する、といった状況をオンラインで再現できるのが特徴だ。もちろん、ソニックガーデンは「Remotty」を利用して仕事をしている。
新型コロナの感染拡大を受け、20年4月には「Remotty」の問い合わせが急増したという。同社はリモートワーク専用メディア「リモートワークラボ」を運営しているが、こちらのページビューも20年4月に増加したという。しかし、リモートワークを採用しても、リモートワークで働く人が増えるかどうかは別だといえる。実際、リモートワークを導入する企業は増えているのに、実際に在宅で働いている従業員の数は減少気味だという。
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