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アナログ回帰のコピック 製造会社社長が描くグローバル戦略と「アワード開催の真の狙い」アートの力で課題解決を(4/4 ページ)

漫画家やイラストレーターに長年にわたって愛用され続けている画材・コピック。製造会社のトゥーマーカープロダクツは「コピックアワード」と題する作品コンテストを2017年から開いている。その狙いと、その先に描くグローバル戦略を聞いた。

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創造力を引き出す場を作りたい

――Adobeといえば、まさに絵画におけるデジタル企業の象徴ですね。

 当社としてはアートやデザインによる問題解決をグループ全体の理念として考えていますので、アナログかデジタルか、というのは関係ないんですね。ゴールは、「クリエイティブの力で世界を変えていこう」というものです。ですので、プロのデザイナーの方々が本業に専念できる環境を作るというのが一貫した企業ミッションとしてありました。

 そこは今でも変わっていないのですが、Appleのスティーブ・ジョブズによって、iPadやiPhoneといった、一般の方々でも愛して使えるようなクリエイティブな製品を皆持つようになりました。つまり、誰でもプロと同じ環境を持てる時代になったのです。

――コピックアワードの真の狙いも、この時代の変化にあるわけですね。

 人が持っている創造力をもっと引き出す場を作りたいという野心はあります。それによって世界を変えていきたいですね。これだけ言うと、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業スピーチで述べていた“Stay Hungry Stay Foolish”を地で表しているように聞こえるかもしれませんが、私は実際コピックで実現できると自負しています。今回のコピックアワードでは、世界から89カ国から4300点以上の作品を集められたわけですから。次回以降も、力を入れて取りくんでいきたいですね。

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グランプリを受賞したHAMU(Japan)「silk hat cat」(コピックアワード2020のWebサイトより)
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