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ZOZOが「グラス」でコスメ市場参入 その狙いは? リアル店舗の休業受けて業績は絶好調:「スーツ」や「シューズ」に次ぐツール(2/3 ページ)
ZOZOは1月29日、2021年3月期第3四半期決算を発表。商品取扱高が前年同期比19.8%増の3042億4300万円、売上高が同18.1%増の1084億8000万円、営業利益が同74.3%増の337億8500万円と増収増益。商品取扱高、営業利益ともに四半期決算で最高実績となった。これにより通期連結業績予想も395億円から415億円に上方修正した。
化粧品販売に本格参入 ラグジュアリーゾーンも新規開設
「ゾゾコスメ」はコスメ専門モールとして「ゾゾタウン」上で展開する。「ゾゾタウン」の会員平均年齢は34歳、男女比率では7割が女性とF1層がメインユーザーとなっている。半数以上をF1層が占める女性アクティブ会員に限ると会員数は533万人に上る。この会員のコスメ消費の傾向として、コスメへの平均年間支出が8万2200円と、一般平均(3万7794円)の2.2倍の額になることが同社の調査でわかった(2020年8月実施、4403人の女性会員向け調査)。
「ゾゾタウン」は全体の売り上げが好調である一方、平均出荷単価は8516円(前年同期比-457円)、平均商品単価は4301円(同-200円)と下げている。「ゾゾコスメ」はファッションとの合わせ買いによる出荷単価の向上や利用回数の底上げを担う存在だ。
「ゾゾタウン」ではこれまでも数十ブランドの化粧品を取り扱ってきたが、「ゾゾコスメ」では500ブランド以上とラインアップを増やし、国内外から幅広くそろえることで、競合優位性を高めた。またサイトはコスメに最適化されたUIにアップデート。サンプルの注文や化粧のバーチャルトライ、著名な人物による特集記事の作成など、若いユーザーに向けた施策を随時導入していくとしている。
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