コロナ禍でも「横丁」は大繁盛 昼から酒を楽しむ人が殺到する理由とは:長浜淳之介のトレンドアンテナ(7/8 ページ)
コロナ禍で大都市都心部の居酒屋やレストランが苦戦している。一方で、集客に成功している横丁が多い。その理由とは?
苦戦する横丁も
新規オープンが続き、勢いに乗る横丁だが、全ての施設がうまくいくわけではない。
有楽町と新橋の両駅間のJR高架下を再開発した「日比谷オクロジ」は、路地をイメージした横丁型の商業施設だが苦戦を強いられている。
オープンは20年9月。コロナ禍により開業が3カ月延びた。しかも、本来49店が入れるはずが、35店にとどまっていて、テナントが埋まっていない。デベロッパーのJR東日本都市開発によれば、「個性的な店を集めた。そのため、地方の小資本の店ではコロナ禍に対応できず、撤退したテナントもあった」とのこと。
地方でも売り上げが厳しい店が多く、出張もしにくいので仕方がない面がある。
集客的に「東京宝塚劇場」や「東京ミッドタウン日比谷」からの人の流れを想定していたが、いずれもコロナ禍で多大な影響を受けており、沈静化まで待つしかないようだ。
日比谷オクロジでは、飲食店は3分の2ほどで、物販の店も結構ある。ラインアップはなかなか面白く、名古屋の鰻専門店では知名度が突出した「うな富士」、めがねの産地・福井県鯖江市のメーカー品を販売する「さばえめがね館」などがある。
唯一行列が絶えず、ひとり勝ちの様相なのが「天ぷら ワイン 大塩」。大阪発祥の天ぷらをワインで楽しむ店だ。海苔の天ぷらにいくらを乗せた「いくらカナッペ」や、揚げ立て天ぷらにチーズを合わせたメニューなど、美的に優れた料理が多く、女性に受けている。価格も単品200円くらいからあって手頃だ。1000円を切るランチメニューもあり、周辺で働くビジネスパーソンの利用も見込める。
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