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3年で2.4倍の売上高 ラクスのSaaS最強決算(3/7 ページ)

国内SaaS領域で最高益を叩き出した企業がある。経費精算システム「楽楽精算」や電子請求書発行システム「楽楽明細」などのSaaSプロダクトを提供するラクスだ。5月13日に公表した2021年3月期決算発表では、売上高153億円(前年同期比32.6%増)、営業利益38億円(前年同期比232%増)と他社を圧倒する利益水準となった。

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卓越した有言実行力

 国内外におけるSaaS企業の過去売上高を見ると、1年間で成長率は毎年2割ずつ逓減するのが平均像だ。しかしラクスは複数年に渡り成長スピードを落とすことなく、継続的にクラウド事業の売上高を30%以上成長させ続けている。

 ラクスが大きく認知を上げたポイントは、18年3月期決算時に公表された2021年3月期までの3か年中期計画にある。

 18年3月期においては64億円だった売上高は、21年3月期までのCAGR(年平均成長率)30%目標のもと、154億円の売上高に到達し見事達成となった。

 上場企業が公表する中期計画は、その意欲とは裏腹に未達に終わることが少なくない。過去の調査では、上場企業が3年先の計画を示した際の達成率は2割ほどであり、未達に終わるケースが大半だ。

 その中でクラウド化、SaaS化といった変革期の追い風を受けながらも、このような目標に対し有言実行を果たしてきた。投資家からの評価は高く、現在の時価総額にその信頼が現れている。

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