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マイクロソフト日本法人の初代社長・古川享が取り組む次世代支援 本格始動する「明るい大人の悪巧み団」とは?ビル・ゲイツが最も信頼した日本人(3/3 ページ)

マイクロソフト日本法人の初代社長であり、ビル・ゲイツが最も信頼した日本人の1人と言われている古川享氏。同氏は現在、起業などを志す若い人たちを支援したいとして、バーチャルな組織を立ち上げようとしている。構想しているのは「明るい大人の悪巧(わるだく)み団」。同氏が実現しようとしている次世代支援について聞いた。

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化学反応を起こすためのきっかけを作る

 古川氏は自身のキャリアの出発点だった当時のアスキーで、インターネットの黎明期に技術者として関わりながら、何度もゼロからイチを生み出す経験をしてきた。若い人たちのために当時と同じような環境を作ることも、「明るい大人の悪巧み団」の狙いだと語っている。

 「巣立っていく若い人にはいつも『僕はトリガーをかける役目や、触媒にはなるけれども、化学反応を起こすのはあなただ』と言ってきました。巣立つ時に肩を貸してあげることはできるけれども、僕が代わりに飛んであげるわけにはいかないですよね。化学反応を起こすためのきっかけを作っているだけだと思っています。

 投資をした会社が大きく成長して利益を得られることよりも、若い人が巣立っていくためのサポートをする方が自分の性に合っています。老害になるので、こうしろ、ああしろと口出しはしたくありません。『ライ麦畑でつかまえて』の主人公・ホールデンのように、若い人が崖から落ちそうになった時に、『危ないよ』と手を差し伸べられる存在でいたいですね」


「若い人が崖から落ちそうになった時に、『危ないよ』と手を差し伸べられる存在でいたい」と話す古川享氏
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