NFTアートの価値とは? 知られざる3つのメリット(2/5 ページ)
最近巷でNFTアートが人気を集めています。NFTアートとは何なのか(あるいはそもそもNFTとは何なのか)、この人気の理由は何なのか、今後どのようなことが起こりうるのか見ていきたいと思います。
NFTとは何なのか
そもそもNFTとは何なのでしょうか。NFTはノンファンジブルトークン(代替不可能な財)の略称です。そもそもトークンとは、ブロックチェーン上で記録された電子証票(デジタルの証券、手形、登記簿のようなもの)のことを指し、ブロックチェーンの特性上改ざんやコピーが極めて困難です。
このブロックチェーン上のトークンは、その性質によってFT(ファンジブルトークン)とNFTに分かれます。FTはビットコインなどの暗号通貨のように一つ一つにユニーク性はなく、その数量が価値や価格の大きさに比例します。その財自体の数量が制限・コントロールされることで、FTは財としての価値をもちます。
一方でNFTはそれぞれ財が固有の性格をもち、他の財とは代替することのできない財であり、ブロックチェーンゲーム内でのキャラクターなどがその例です。
一般的に、NFT上にコンテンツの情報(データが保存されているサーバのURLやデータを暗号化した文字列など)を書き込むことで、コンテンツとNFTとを1対1にひも付けることができます。NFTにひも付けられたコンテンツも含めてNFTと誤解されることが多いのですが、NFTはあくまでもブロックチェーン上のトークンであって、そこにひもづけられたコンテンツとは別物なのです。
コンテンツ自体はゲームのキャラクターでもデジタルアートでも普通のデジタルデータ(png、gif、movファイルなど我々が普段触れているようなデータファイルです)であって、これ自体は簡単に複製ができてしまいます。しかしながらNFTとひも付けられることで、そのコンテンツに関する権利を主張できるようになるのです。
したがって、NFTアートという場合は、デジタルアートにNFTがひも付けられたものと理解するのが正しいでしょう(筆者の所属するスタートバーンのStartrailのように、リアルアートをNFTとひも付けているケースもあります)。
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