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“株主体験”で企業のファンに STOCK POINTが挑むロイヤリティプログラム(2/3 ページ)

また一つ、面白い仕組みが登場する。ポイント運用を営むSTOCK POINT(東京都港区)がスタートするロイヤリティプログラムだ。企業と組んでポイントを発行し、そのポイントが企業の株価に連動して増減する。いわば、擬似的な株主になってもらうことで、その企業のファンになってもらおうという仕組みだ。

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より手軽な“ポイント”

 融資型、株式型と種類はあれど、単なる資金調達の手段を超えて、ファン作りマーケティングに広がる金融商品。では、STOCK POINTの優位性はどこにあるのか。

 それは金融商品につきものの数多くの規制に影響されない、ポイントを使う点にある。ポイントは企業のキャンペーンや、商品購入時の割引の代わりに使われ、発行に伴う制約は小さい。過大な景品の提供を防ぐために設けられている景品表示法が制約になるくらいだ。

 融資や株式では、ユーザーに本人確認を行い口座を開設した上で、銀行口座から入金してもらう必要が出てくる。個人情報も預かることになるし、税金の問題も発生する。ところが、ポイントならば、メールアドレスの登録だけで発行と付与が行える。この簡便性がポイントをマーケティングに利用する利点だ。

 また発行後の取り扱いも、債務や株式に比べて容易だ。電子マネーなどとも違い、資金決済法でも規制されていないため、供託金なども不要で、会計上一定の引き当てを積むだけで済む。

 擬似的な株主になったユーザーには、株主優待の代わりに試供品や割引券を提供したり、配当の代わりにポイント配当を提供することもできる。このようにして株主体験をしているユーザーとコミュニケーションを取り、ファンとしての気持ちを醸成していく仕掛けだ。


ユーザーに株主体験をしてもらい、株主的なコミュニケーションを取ってファンになってもらう

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