ドコモ「ahamo」180万件突破、povoとLINEMOに“一歩リード” 通信全体では減収:21年4〜6月期決算
ドコモが2022年第1四半期の連結業績を発表した。ahamo契約数は180万件を突破したものの、通信全体の収入は減少。
NTTドコモが8月6日に発表した2022年第1四半期(21年4〜6月)の連結業績は、売上高が前年同期比5.6%増の1兆1596億円、営業利益が12.9%減の2444億円、純利益が12.2%減の1715億円と増収減益だった。低価格プラン「ahamo」が好調で、契約数は180万件を突破。一方、既存の料金プランからahamoへの移行が進み、通信全体の収入は減少した。
通信事業の売上高は、前年同期から523億円増の9041億円、営業利益は349億円減の1845億円。ahamoやギガプレミア(大容量ギガプラン)などの新料金プランを導入したことで、契約数は前年同期比3%増の8292万件。他キャリアからの乗り換え(MNP)も好調に推移した。
同社によると、ahamoの契約数は180万件を突破し、特に若年層から支持を得ているという。競合であるKDDIのpovoの契約数は約100万件、ソフトバンクのLINEMOが50万件未満(各社の決算発表より)という状況だ。KDDI、ソフトバンクはサブブランドも抱えているため単純比較はできないが、新料金の競争ではahamoが一歩リードしているといえそうだ。
ただ、ドコモの既存プランからahamoにユーザーが流れたことで、モバイル通信サービス収入は97億円減少した。その他、営業費用の増大などもあり、減益となった。
金融事業も好調。金融・決済取引高は前年同期比33%増の2兆円に達した。dカード契約者は前年同期比12%増の1476万人、d払いユーザー数(d払いアプリのダウンロード数とd払い会員数の合計)も前年同期比37%増の3735万人と順調に推移している。d払いができる加盟店開拓や、d払い・iD決済の日常での利用拡大に向けた取り組み強化が利用者増に寄与したとしている。
関連記事
- やよい軒の「おうち定食」 発売3カ月で100万食を突破
やよい軒のテークアウトサービス「おうち定食」が発売3カ月で100万食を突破した。売り上げ全体に占めるテークアウトの割合は15%に上る。おうち定食とは? 特徴や今後の目標を聞いた。 - KDDI、通信料値下げでも増収増益 金融事業が成長ドライバー
KDDIは2022年第1四半期の連結業績を発表した。MVNOの台頭やサブブランドUQ mobile、povoへのユーザーの移行が進み、通信料が下がったにもかかわらず、増益増収を達成した。成長を支えたのは金融事業だという。決算の詳細を見ていこう。 - 「ウマ娘」絶好調で2度目の上方修正 サイバー藤田社長「グラフの角度が変わる伸び方」
サイバーエージェントは21年9月期の第3四半期決算報告会を実施した。ゲーム事業の主力タイトル「ウマ娘」が前四半期に続き好調だったことから通期連結業績予想を上方修正した。ウマ娘好調の背景には何があるのだろうか。 - オリエンタルランド、売上8倍も純損失60億円 入園制限で、見通しは不透明
オリエンタルランドが22年3月期第1四半期の連結業績を発表。売上高は前年同期比8倍に回復したが、純損失は60億円の赤字に。 - 累計販売数15万セット 捨てる野菜から生まれた「おやさいクレヨン」が売れ続けるワケ
捨てられてしまう野菜や果物を生かした「おやさいクレヨン」が売れている。累計販売数は15万セット。価格は2200円と安くはないのに、なぜ売れているのだろうか?おやさいクレヨンを作るmizuiroの木村尚子社長に話を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.