海外初進出! 韓国の「変なホテル」は、なぜトイレとバスを別々にしたのか:3分インタビュー(2/3 ページ)
「変なホテル」が韓国の明洞にオープンした。変なホテルといえば、ロボットがチェックインなどを行ってくれるわけだが、韓国と日本とでどのような違いがあるのだろうか。明洞ソウルの総支配人に話を聞いた。
「トイレとバス」が別々
――ソウル市内の繁華街「明洞」で、変なホテルが8月1日オープンしました(ダブル・ツイン:6700円〜、全100室)。日本で変なホテルは18棟を展開しているわけですが、何か違いはあるのでしょうか?
立石: 基本的なコンセプトは同じなんですよね。フロントではロボットが対応して、非対面を基本としています。館内のスタッフは7人だけ。この数も日本の変なホテルとほぼ同じなわけですが、大きな違いといえば「トイレとバス」を別々にしているところ。日本の変なホテルの多くは「ユニットバス」を導入しているのですが、韓国では外国人観光客に「日本らしさ」を感じてもらうために、「トイレとバス」を別々にしました。
「トイレとバスが別々のことが日本らしさ?」と思われたかもしれませんが、多くの外国人は「日本のホテルはトイレとバスが別々」と思っていまして、明洞のホテルもそのようにしました。
あと、スマートフォンの専用アプリを使えば、ホテル以外の場所でもチェックインができるようにしました。また、アプリをルームキーとしても使えるようにしたんですよね。ちなみに、日本でこのシステムは導入していません。なぜか。日本では「お客さまにカギを渡さなければいけない」という法律があるんですよね。一方、韓国ではそのような決まりがないので導入しました。
――オープンしてみて、想定外のことはありましたか?
立石: 変なホテルの一号店で、ポーターロボットを導入しました。チェックインをしたお客さまの荷物などを運んでいたのですが、このロボットはのろのろと動く。移動スピードを速くすると危ないので、わざと遅くしているのですが、そうすると、お客さまのほうが早く部屋に到着するケースがありました。部屋に着いたのに「荷物はまだかな」とイライラさせてはいけないので、このロボットの稼働は止めました。
日本でうまく活用できなかったポーターロボットを明洞のホテルで導入してみました。結果、どういうことが起きているのか。お客さまから好評なんですよね。ロボットは一台しかないので、稼働しているときは、スタッフがモノを届けているのですが、あるお客さまからこのように言われました。「あれ、ロボットでないの?」と。こうしたやりとりがありまして、このときはスタッフが一旦戻って、改めてロボットが届けるようにしました。
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