缶チューハイに出せる金額は? 購入時に度数を確認する人は8割:市場は拡大(1/2 ページ)
さまざまなフレーバーや度数の缶チューハイが発売されているが、消費者は何を重視して商品を選んでいるのだろうか。
巣ごもり需要の拡大などを契機に、缶チューハイや、缶カクテルを手に取るようになった人も多いのではないか。サントリースピリッツが実施した調査によると、2020年のRTD(そのまますぐ飲める缶チューハイやハイボール缶など)市場は、対前年112%と過去最大の市場規模となった。21年も同112%とさらに拡大する見通しとしている。
特にレモンRTD市場は、2年連続で対前年130%と市場をけん引しており、21年も拡大する見込みだ。サントリースピリッツは、レモンRTD市場拡大の原因を「甘くなく食事に合うことや、外飲みなどで飲用頻度が増加したこと」と分析している。
酒文化研究所によると、1984年に登場した缶チューハイは、アルコール度数が7〜8%が主だったという。90年ごろになると、4〜5%の甘いタイプが誕生し、2000年以降は5〜7%の果汁感を前面に出したタイプが市場を拡大。以後、9%のストロング系が支持を集める一方で、4%以下の低アルコールタイプも定着し現在に至っている。
今では各企業がさまざまなフレーバーやアルコール度数の商品を展開しているが、消費者は何を重視して商品を選んでいるのだろうか。酒文化研究所が週に2〜3日以上飲酒する男女101人を対象に調査を行った。
まず、購入時に「アルコール度数」を確認しているか尋ねた。その結果、58%が「必ず確認する」、23%が「時々確認する」と回答。あわせて約8割がチェックしていることが分かった。
次に重視することを聞いてみると、「果汁感が強いこと」が50%で最多となった。次いで「甘くないこと」(48%)、「アルコール度数が高いこと」(35%)、「サイズ」(28%)、「糖質やカロリーの含有量」(25%)、「メーカー」「ブランド」(いずれも19%)と続いた。
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