ポケモンカードの価格高騰に投資家の影 1枚100万円超えも:古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」(1/3 ページ)
カードゲームとしては古株となるポケモンカードだが、コロナ前の19年から20年にかけて復活の予兆が現れ始め、21年にはその熱狂がさらに先鋭化しているという。中には、純粋なファンだけではなく「ポケカ投資家」といった、ポケモンカードのトレーディングを専門とする者も参入しているという。
遊戯王やデュエル・マスターズ(デュエマ)といったトレーディングカードゲームを遊んだことのある人であれば、誰でもレアカードへの憧れを一度は抱いたことがあるだろう。たとえ他人や両親から「紙切れだ」と言われても、その価値を知っているものの間では時に並外れた値段がつくカードも生まれる。
そんなトレーディングカード市場で、今ポケモンカードへの関心が高まっている。ポケモンカードは、今年で発売から25周年となる古株で、2000年代に発生したトレーディングカードブームの先駆けとなっていた存在だ。
しかし、トレーディングカードブームの主役といえば、冒頭でも挙げた遊戯王とデュエマの二強であった。当時小学生であった筆者の身の回りでも、遊戯王とデュエマを掛け持ちする動きこそあれど、ポケモンカードを集めている友達はほとんどいなかった。これまでのポケモンカードはプレイ人口などの観点で、誰かと対戦して遊ぶというよりもコレクションして自身の範ちゅうで楽しむという要素が強かったように思われる。
そんなポケモンカードだが、コロナ前の19年から20年にかけて復活の予兆が現れ始め、21年にはその熱狂がさらに先鋭化しているという。中には、純粋なファンだけではなく「ポケカ投資家」といった、ポケモンカードのトレーディングを専門とする者も参入しているという。
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