ホテルニューオータニ、5トンの生ごみから「カクテル」を開発 誕生のワケを探った:カクテル×SDGs(2/3 ページ)
ホテルニューオータニ東京は「生ごみ由来のカクテル」を開発したと発表した。ホテルの厨房などから1日に出る5トンの生ごみを活用しているというが、どういうことなのだろう? 担当者に話を聞いてみたところ……
カクテルのこだわりは「副材料をシンプルにすること」
――20年以上も前から取り組まれていたんですね。そんなカクテルにはどういったこだわりがあるのでしょうか?
吉田さん: 「Re.Pear」のコンセプトは「提携農家のフルーツをそのまま味わっていただくこと」です。梨の食感を残すこと、副材料をシンプルにすることを意識しました。材料はノンアルコールの場合はハーブティーと白ブドウのジュースと塩水、梨です。カクテルの場合はここにウォッカを加えます。
一般的なカクテルの副材料は2〜3種類ですが、近年は7〜8種類入れるものも多いです。さらに、副材料自体が30種類以上の材料を使った自家製ということもあります。自家製の副材料を使うことで味を複雑にできるなどメリットもありますが、多くの食品ロスが発生します。環境への配慮を第一優先とするのであれば、材料はシンプルが好ましいです。
――今回が第三弾とのことですが、過去2回の反響はどうでしたか?
吉田さん: 興味本位で注文される方が多かったものの、実際に口にしたら「おいしい」という反応を多くいただけました。作り方や開発の背景をお話させていただくと、家でやってみようかなとおっしゃってくださる方も。
当ホテルのサステナブルな取り組みをご存じで注文してくださる方もいました。やはり少しずつ人々の意識が変わってきていると実感します。
ですので、今後もこの取り組みは続けていきたいと思っています。大きいホテルですので、ごみは減らしていったほうがいいですしね。
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