ロンドンで「うどん」が大盛況! なぜ丸亀製麺はコロナ禍に欧州を攻めるのか:採算が取れる戦略(2/6 ページ)
国内外に1000店舗以上を展開する丸亀製麺。21年7月には、英国でロンドン1号店をオープン、同時に欧州展開を本格化すると発表し、話題を呼んだ。世界的に不安定な情勢の中、なぜ丸亀製麺は欧州に焦点を当てるのか。同店を運営する担当者に話を聞いたところ……。
7年前にあきらめたロンドン進出が実現した理由
20年7月、トリドールホールディングスは、欧州の外食産業専門投資ファンド「Capdesia Group Limited (キャプデシア・グループ・リミテッド)」と、合弁会社「MARUGAME UDON (EUROPE) LIMITED(マルガメウドン・ヨーロッパ・リミテッド)」を設立。その翌年にロンドン店をオープンした。この狙いは、どこにあるのか。
「実は、欧州進出の歴史は2014年にさかのぼります。準備室を立ち上げ、本格的にロンドン進出を検討していましたが、好都合の不動産が見つからず泣く泣く断念することに。その後も、出店の機会をうかがっていたところ、19年に理想的な現地パートナー、キャプデシア社に出会いました。共に欧州進出を進めていたところ、コロナ禍で一等地の不動産さえ借り手が見つからず賃料が大幅値下げされていることを知り、『攻めるなら今だ』と欧州進出へのアクセルを一気に踏みました」
ロンドン1号店は、市内でも利用客が多いターミナル駅のリバプールストリート駅から徒歩数分。これだけの好立地にもかかわらず、賃料は月額約200万円とコロナ前の7割ほどに。そのうえ、2年間の無料期間まで付くという。
「破格の条件で契約できたのは、現地パートナーの存在あってこそ。7年前は100%自社で進行していましたが、それが失敗の要因だったと思っています。丸亀製麺の世界展開では、ハワイや台湾は直営店で成功しているものの、一方で苦労も多くありました。そこで、ある時期から現地パートナーの力を借りて事業展開をする戦略にシフトしました」
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