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ロンドンで「うどん」が大盛況! なぜ丸亀製麺はコロナ禍に欧州を攻めるのか採算が取れる戦略(3/6 ページ)

国内外に1000店舗以上を展開する丸亀製麺。21年7月には、英国でロンドン1号店をオープン、同時に欧州展開を本格化すると発表し、話題を呼んだ。世界的に不安定な情勢の中、なぜ丸亀製麺は欧州に焦点を当てるのか。同店を運営する担当者に話を聞いたところ……。

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豚骨やビーガンも。伝統と現地トレンドを融合したメニュー開発

 ロンドン1号店のラインアップは、伝統的なメニューと現地のニーズをくんだメニューを融合させた。定番メニューである「ぶっかけ」3.95ポンド(約600円)や「釜揚げ」3.45ポンド(約520円)は、本場の讃岐うどんを味わってほしいとの思いから、ロンドン店でも展開。


海外店で人気が高い「ダブル豚骨」(写真左)と「カツカレーうどん」

 海外店で人気が高い「ダブル豚骨」7.45ポンド(約1120円)、「チキン白湯」5.95ポンド(約900円)、「カツカレーうどん」6.45ポンド(約970円)も取り入れた。さらに、現地パートナーの強い要請により、ビーガンメニューを新開発。

 「現地パートナーいわく、英国においてビーガンは無視できないフードトレンドであると。そこで、魚介類の代わりに野菜でだしを取るなどして『かけ』の味を再現した、ビーガンメニューを全アイテムの3割ほど展開しています。完全に同じとはいえませんが、日本人でもおいしく食べられる味に仕上げました」

 麺の材料は、日本の店舗と同じ国産の小麦を使用。現地の水質や気候に合わせて、水・小麦・塩の配合を変え、本場のもちもち感とコシを出している。また、日本にはない「ズッキーニ」や「赤パプリカ」の天ぷらのほか、「ラムネ」「ストロベリー・チーズケーキ・モチ」など、ドリンクやデザートも趣向を凝らしたそうだ。

 「現状は、かけ、ダブル豚骨、チキン白湯がよく売れていて、かけは、うどんメニューの売り上げの約15%を占めています。かけがこれだけ売れるのは意外でしたが、『せっかく日本から上陸したなら本場の味を試してみたい』と思う人が多いようです」

 価格帯は、日常的に通いやすい「ファストカジュアル(中価格帯)」を貫く。

 「現地の日本食レストランのかけうどんは、1杯7ポンド程度とアッパーな価格ですが、当社はその6割ほどの4.45ポンドに抑えました。この親しみやすさと最高の体験の両立こそ丸亀製麺のこだわりであり、全世界共通でファストフードにややプラスアルファした価格設定にしています」

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