カシオの“チプカシ”が大集合 「カシコレ」が登場したワケ:3分インタビュー(3/3 ページ)
カシオ計算機の腕時計といえば「G-SHOCK」を想像する人が多いかもしれないが、低価格帯のモデルをまとめた「CASIO Collection」が登場したことをご存じだろうか。それにしても、なぜCASIO Collectionをつくったのか。生みの親に話を聞いたところ……。
パッケージを新しく
――シリーズ化とともに、パッケージを一新しました。これまではプラスチック製でしたが、リサイクルペーパーを使った紙の箱に。プラスチックは製品を見せる部分にしか使っていなくて、結果、使用量は従来のモノより8割ほど削減したそうで。
片山: パッケージは、20年以上前から変えていないんですよね。プラスチック削減の動きはさまざまところであって、紙のストローを導入したり、紙の袋に変更したり。こうした中で、当社でも取り組めることはできないかと考えまして、シリーズ化にあわせてプラスチック製のパッケージを見直すことにしました。
紙の箱を使うことにしたのですが、そこから試験が始まりました。商品は店内に並べるので、太陽の光が差し込むかもしれません。というわけで、光をあてて変色するのかどうか、といった耐光性を調べました。また、耐久性の試験も実施しました。パッケージに入れた状態で、衝撃に耐えることができるのか。高いところから落下させるわけですが、全製品を調べなければいけません。
CASIO Collectionは全128製品を扱っていますが、そのときはまだ絞り切れていなかったこともあって、200ほどの時計を落とすことに。「問題はないか?」「壊れていないか?」といった検証は、1年ほどかかりました。
――若い人と話をしていると、環境問題やSDGs(持続可能な開発目標)に興味をもっている人が多いなあと感じるのですが、そうした層と環境に配慮したパッケージは相性が良さそうですね。
畠: SNSで「チープカシオ」という言葉が生まれたように、CASIO Collectionのことを「カシコレ」と呼ぶ人が増えればいいなあと思っています。もちろん、そういったワードは会社側から提案するのではなく、口コミで広がっていくことが理想ですね。
(終わり)
関連記事
- 表参道に「IoTゴミ箱」を設置して1年、ゴミはどうなったのか
2020年10月、表参道の歩道に「IoTゴミ箱」が登場した。あまり聞きなれない「IoTゴミ箱」とは、どんな特徴があるのか。また、1年ほど運用してみて、どのようなことが分かってきたのだろうか。 - キユーピーの「ゆでたまご」が、なぜ“倍々ゲーム”のように売れているのか
キユーピーが販売している「そのままパクっと食べられる ゆでたまご」が売れている。食べことも、見たことも、聞いたこともない人が多いかもしれないが、データを見る限り、消費者から人気を集めているのだ。なぜ売れているのかというと……。 - トイレの個室に「使用時間」を表示 で、どうなったのか?
首都圏のオフィスで、ある「実証実験」が行われた。トイレの個室に「他の個室の使用状況」と「滞在時間」を表示したところ、どういった効果があったのだろうか。システム開発を手掛けているバカン社の河野社長に話を聞いたところ……。 - すぐに完売! 1枚焼きの「ホットサンドソロ」は、どうやって開発したのか
食パン1枚でつくるホットサンドメーカーが売れている。その名は「ホットサンドソロ」。新潟県にある「燕三条キッチン研究所」が開発したアイテムだが、どのようにしてつくったのか。担当者に話を聞いたところ……。 - 27時間で完売! ダイヤルを回すだけで温めることができる「レトルト亭」が面白い
レトルトカレーをそのまま温めることができるアイテムが登場した。電子レンジでもなく、ガスも使わない。ダイヤルを回すだけで温めることができる「レトルト亭」とは、どんな商品なのかというと……。 - 発売前に現行モデルの5倍! パナの電動工具が売れに売れている理由
パナソニック ライフソリューションズ社の電動工具が売れている。新ブランド「エグゼナ」を立ち上げて、フラッグシップモデル「Pシリーズ」を発売したところ、販売目標を大きく上回る結果に。売れている理由を取材したところ……。 - 前年比130% 6個入りの「冷凍たこ焼き」が、売れているワケ
テーブルマークの「ごっつ旨い大粒たこ焼」が売れている。2020年の売り上げをみると、前年比130%で推移した。今年も引き続き好調のようだが、商品化にあたってどのような苦労があったのか。担当者に話を聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.